バンジークス

2021/09/12

*=夢主


*「バンジークス様。あまり年代モノを台無しにされてしまっては、流石の葡萄も泣いてしまいますよ」
バンジークス「ならば。あの東洋の留学生は葡萄や職人、それに携わる全ての人間のナミダをもっと知るべきであろう」
*「(・・・・龍ノ介さん、知らないところで業を背負わされてるなあ)」

バンジークス「・・・・今日の法廷で、一つ思い出したことがある」
*「美味しいシェパーズパイの作り方ですか?」
バンジークス「・・・・・・・・」
*「ううう・・・・冗談なのでそんなに睨まなくても・・・・」
バンジークス「・・・・昔、我が眷属の屋敷に夜盗が入ったことがあった。その時、とある首輪を盗まれてしまったのだが・・・・今日の審理でふと、それを思い出したのだ」
*「首輪・・・・
!まさか、バンジークス様!そういったご趣味で・・・・!?」
バンジークス「・・・・・・・・」
*「ううう・・・・冗談だと言っていますのに・・・・」
バンジークス「金輪際、そなたが余計なことを言わぬよう、口輪をはめておくのも一つの手だな」
*「(バンジークス様。目が笑ってませんけど・・・・)」
バンジークス「あいにく、私は誰かと違って冗談を軽々と口にするような人間ではない」

*「倫敦警視庁から先程電報が届きました。何でも、今回の件について、パトリックさんはちょっとした“お叱り”だけで済むみたいです」
バンジークス「・・・・そうか」
*「でも。私、あの時やっぱり思ったのです。バンジークス様は、とてもお優しい方だと」
バンジークス「・・・・倫敦警視庁は、他国よりもずっと激務だ。その仕事に憧れ、身を置きたいと思う貴重な人材を失うわけにはいかないと考えるのは、誰しも常であろう」
*「ふふ。そこがお優しいと私は言っているのです。・・・・私が、こうして助士としていられるのも、バンジークス様のおかげですから」
バンジークス「・・・・あまり酔狂なことばかり言っていると、明日からそなたにあの警官の“お叱り”を肩代わりしてもらうことになるが?」
*「そ。それは、勘弁してもらいたいですけど・・・・
(照れ隠しに権力を振り回すのはどうなんだろう・・・・)」
バンジークス「倫敦警視庁には優秀な刑事や捜査官が数多くいる。そなたをそこでもう一度叩き直すのも一つの手かもしれぬ」
*「うう・・・・あの時の悪夢は、もうこりごりです・・・・アゲモノと薬品の香りが口の中に広がる・・・・」

大逆転

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