- 「は…?今塗ったばかりなんだけど」
「すみません。いい香りと薬指が唇を這う様に誘われたもので」
「……これが目的でバームタイプくれたの?」
「いえ、まさか。いい香りのものがたまたまバームタイプだっただけですよ。本当に」
「そうやって念押しされると怪しいけど…私もこの香りは好き」
「それはよかった。それでは」
隣に座ってるジェイドの顔が近づき、再び唇が触れた。繰り返される口付けにだんだん息が上がる。ちょっとだけ気持ち良くなってきた。
「このままでは荒れてしまいますね」
「やだ、いいから」
バームがさらわれ、ジェイドの薬指が唇に触れた。唇に注がれる視線に自然と口に力が入る。熱っぽい瞳を隠すように、にっこり微笑まれて終わったと分かった。
「こういうのは、もうやめて」
「嫌がられるとは思いませんでした…少し調子に乗り過ぎてしまったようです」
残念そうにするジェイドに、絆されてしまった私は許してあげたくなってしまう。
「…本気で嫌なら殴ってる」
「それは怖い。そうならないよう次は気を付けますね」
分かってましたというような顔が悔しくて、ジェイドが返してくれたバームの蓋を再び開けて薬指につけ、目の前の唇に指を這わせてキスをした。
「これなら取れない」
互いの熱で溶け合った香りが鼻腔を何度も撫でていった。
/ 今日の二人は何してる?より
唇が乾燥するのでリップクリームを買う。間違えてバームタイプを買ってしまい指で塗っていたらキスされて余計唇が荒れた
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