- 煌々と明かりの灯る室内。バスルームから湯気と一緒に出て行ったリビングで、ソファの背もたれに体を預けるジェイドくんの姿が見えた。
ピクリともしないその後頭部に何か夢中になってるのかもしれないと、そっと近付いて覗き込んでみた。すごく落ち着いた顔で眠っている。
朝も私より早ければ、夜だって私の方が先に眠ってしまう。体力の差というやつなんだろう。ジェイドくんの寝顔を見られるなんて貴重だからとじぃっと見つめてしまう。
すぐにハッと我に返ると疲れていたんだからこのまま静かに寝かせてあげようと、頬に軽くキスをして寝室にブランケットを取りに行った。
部屋の照明を少しずつ落とし薄暗くした部屋だろうと勝手知る我が家である。家具にぶつかる事なくジェイドくんの元へ近寄れば、まだ寝ていた。よかった。
さっきより僅かに傾いている頭に首を痛めないか心配になりつつも、ブランケットを広げ掛けてあげる。
いつもありがとうと感謝の気持ちを込めて、今度はこめかみ辺りへ唇を落とした。
今日はあの広いベッドに一人で寝るのかと、少し寂しくなりながら体を離そうと言う時、腕が掴まれブランケット内に引き摺り込まれた。
「寝たフリだったの?」
「まさか、うっかり寝落ちしていたら貴方が可愛らしいことをするもので」
「ごめん、起こしちゃったんだね」
「ブランケットを取りに行ったのだとわかって寝たふりをしたのは本当ですから、お互い様ですよ。そんなことより」
薄暗い部屋の中でソファの座面を背に表情の見えないジェイドくんが私を見下ろしている。寝落ちしてしまうくらいなんだから何もせずに寝ればいいのにと呆れてしまう。
口付けを繰り返し受けながら、なんて言って断ろうかと必死で考えるけれど良い文句が思い浮かばない。どう言ってもジェイドくんの都合のいい解釈が付いてきそうで、半ば諦め舌を絡めた。
「ねえ、今日はやめよ?」
「そうですね、今日のところはキスまでにしましょう」
あっさり引き下がった違和感はすぐに解消された。あと少しで夜中の十二時を回るのに気付いた私をニヤニヤ見下ろすジェイドくんが恨めしく、軽くほっぺをつねって反抗した。頬が滑らかだったからもう片方もつねってやった。
/ 今日の二人は何してる?より
リビングで寝落ちているのを発見。ほんとはベッドで寝たほうがいいんだけど、もうちょっと寝かせてあげよう。風邪を引かないようにブランケットをかけておく。今日もおつかれさま。
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