敵連合に入れて欲しい女子高生




いい加減ボスに会わせてくださいよって尖らせた口をつままれる。


「うるせえのはこの口か」
「んんんん!」


うにうにすり潰すように揉まれ、か弱い私の唇はすっかりカサカサも良いところ。乙女の乾燥気味な唇に触るなんてデリカシーのない男だ。でもそこそこ好きだったりする。

あんまり干渉してこないし、口うるさいことも言わない。私が連合に入りたい理由だって深くは聞いてこない。だって人を殺せるんでしょう?って首を傾げただけで納得してくれた。だから嫌いじゃない。嫌いじゃないけど、全然真面目に取り合ってくれないのは大いに不満である。腕に引っ付いて入れて入れてとせがんだところで、適当にあしらわれるだけ。前に聞いた連合加入の為のテストだってまだだ。


「もう実力行使した方が早いんじゃないかってちょっと思い始めてるんですけど私」
「ほう」
「でも荼毘さん殺しちゃったらボスに辿り着けないじゃないですか」
「そうだな」
「だから我慢して…ってちょっと、何ニヤニヤしてるんですか。こっちは真剣なんですけどー」


わりぃわりぃって喉の奥で軽く笑った荼毘さんの大きな手が、私の頭を撫でていく。ちくしょう。こんなことで誤魔化されたりしないんだから。私の個性があれば、荼毘さんなんてちょちょいのちょいなんだから。

抗議の意を込めて、広い胸元にぐりぐり額を押し付ける。そんな私の膝裏へ腕を差し入れ、軽々と抱き上げた荼毘さんは「そう怒んなよなまえ」と、目と鼻の先で口角を引き上げた。ちょっときゅんとしたとか、悔しいから絶対言ってやんない。



※夢BOXより【荼毘とヴィラン連合に入れて欲しいJK夢主】




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