12.5

俺がフルトヴァンゲンから連れてきたエクソシストは、変な奴だ。



俺が怒鳴っても、苛ついて舌打ちしても、へらっとした笑いをして諌めるだけだ。そのくせ、名前で呼ばないと決して返事をしない。

それは出会ったときから変わらなくて、アイツの強情さには下を巻く。
ギューテンバッハでヴァイオリンを奏でている時は、物語からそのまま出てきたような儚さを持っていたくせに。



初めてアイツと任務に行った時、攻撃の仕方といい規模といい、アイツは元帥を除いた他の奴を軽く凌駕していた。そのくせ不意打ちには滅法弱い。

早とちりで攻撃を加えた時は、太刀筋を読んでく俺の攻撃を上手く避けていたくせに。



思考が逸れていくのを感じながら、談話室を覗き込めばリナリーの姿が見えた。


「おい、リナリー。木芽いるか?」
「…いないわよ?」


リナリーに礼を言ってから、別の場所に向かう。アイツはリナリーと仲が良いから、一緒にいることが多い。


窓の外から突如聞こえてきた音に耳を済ませば、あの時は名前も解らなかった曲を、アイツが奏でているのが聞こえた。
確か、白鳥の湖で、フルトヴァンゲン付近の結界を解除した曲だ。


「…チッ」


舌打ちを一つしてから、音がした方向に向かう。
よく分からないエクソシストではあるが、俺がソイツの事を気にかけているのは事実だ。




君と僕を繋ぐ空
(おい木芽、修行付き合え)
(えぇーっ)



title:花色奏鳴曲
俺がフルトヴァンゲンから連れてきたエクソシストは、変な奴だ。



俺が怒鳴っても、苛ついて舌打ちしても、へらっとした笑いをして諌めるだけだ。そのくせ、名前で呼ばないと決して返事をしない。

それは出会ったときから変わらなくて、アイツの強情さには下を巻く。
ギューテンバッハでヴァイオリンを奏でている時は、物語からそのまま出てきたような儚さを持っていたくせに。



初めてアイツと任務に行った時、攻撃の仕方といい規模といい、アイツは元帥を除いた他の奴を軽く凌駕していた。そのくせ不意打ちには滅法弱い。

早とちりで攻撃を加えた時は、太刀筋を読んでく俺の攻撃を上手く避けていたくせに。



思考が逸れていくのを感じながら、談話室を覗き込めばリナリーの姿が見えた。


「おい、リナリー。木芽いるか?」
「…いないわよ?」


リナリーに礼を言ってから、別の場所に向かう。アイツはリナリーと仲が良いから、一緒にいることが多い。


窓の外から突如聞こえてきた音に耳を済ませば、あの時は名前も解らなかった曲を、アイツが奏でているのが聞こえた。
確か、白鳥の湖で、フルトヴァンゲン付近の結界を解除した曲だ。


「…チッ」


舌打ちを一つしてから、音がした方向に向かう。
よく分からないエクソシストではあるが、俺がソイツの事を気にかけているのは事実だ。




君と僕を繋ぐ空
(おい木芽、修行付き合え)
(えぇーっ)



title:花色奏鳴曲