私の勝ちね!

それは廃墟と化した街で行われていた。
風神の加護を受け、長刀を用いて舞う少女と朱雀の加護を受けて剣を振るう少年の5日間に及ぶ死(私)闘の戦い。





「これで決めてあげる!」


「勝つのはオレだぜ?」



2人の大技が激突した…最後まで立っていたのは、少女だ。
少年は悔しそうに地に伏している。



「私の勝ちね!」



風に乗り少年を見下ろすと、地に着地した。
少年の前に立ち、少女は嬉しそうな笑顔を浮かべている。



「さあ、私が勝ったんだから…あなたから謝罪を込めてキスね」


「ちっ…悪かったな」



ふて腐れながらも少年は立ち上がり、少女…自分の彼女の唇に触れるか触れないかのキスをする。
心なしか顔が赤いだろうか。



「///…帰るぞ!」


少年は剣をしまって、逃げるように走り出す…。
だがその瞬間、突風が吹いて後ろにいたはずの少女が目の前にいる。



「クスッ…かわいすぎ!」



少女はそう言うと、少年の腕を掴んで引っ張って…彼の頬にキスをする。

(あなたが大好き)

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