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城の中心に位置する搭の時計が真夜中の12時を指している。
城内のとある廊下。リデルはハートの女王としての服を着ず、清楚な青いワンピースを着て...いつもの彼女よりも少し幼さを感じさせている。
否、これはリデルが初めて白うさぎを追い掛けてこの世界へ来た時の姿である。
「私は何度、あの白いうさぎを追いかけるの?」
リデルは泣きたそうな顔をして、自分に問う。この世界へ来て、ハートの女王になったはずなのに何度も繰り返した...。
突然目の前に“あの日”の白うさぎが現れて、周りの景色が曖昧な色の世界に変わる。
「大変だ、早く城に行かないと!」
服を着て器用に二足歩行する、へんてこな白いうさぎ。首からさげた時計を見ると慌てて走り出す。
リデルは戸惑いながらも“あの日”と同じように白うさぎを追い掛けた。
どんどん下に行くように白うさぎを追い掛けていると、リデルはふと立ち止まる。自分は何をしているのだろうか。
「私は...」
曖昧な色の世界から、良く知った城の庭へと変わった。
今、自分は“何”をしているのか...何故こんな所で“アリス”をしているのだろうか。
「ここでやめるのか?」
突然掛けられた声。城の庭の花壇から、紫色の煙が上がっている。
そちらに目を向ければ花壇で優雅に水タバコを噴かしているいもむしの姿があった。
「いいか、わたしは“あの日”も聞いたぞ。“アリス”もう一度だけ問おう」
“あの日”と同じようにいもむしは問う。リデルは“あの日”の記憶を思い出していた...。
私は“あの日”、まるでわざとらしく追い掛けて来いと云う白うさぎを不振に思いながらも追い掛けてこの世界へ来た。
そして私は“アリス”として、良く知る“アリスの物語”を順調に辿り、もとの世界に帰るはずだった。いもむしの最後の問いに答えさえすれば...。
ーーーアリス、お前は“何”だ?
“あの日”も今も、いもむしからの問いに迷う。リデルは答えられずに、“アリス”ではなくなったのだ。
「私...私は...!」
必死に答えを探し、世界に迷う。
いもむしの真っ直ぐな視線がリデルを急かして追い詰める...。
そして、リデルは心を決めたというように最後の問いに答えた。
「私は“リデル”。そして“ハートの女王”」
彼女の瞳に、もう迷いの色は無い。やっと決めた自分の在るべき場所。
“最後の問いの答え”
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城の中心に位置する搭の時計が真夜中の12時を指している。
城内のとある廊下。リデルはハートの女王としての服を着ず、清楚な青いワンピースを着て...いつもの彼女よりも少し幼さを感じさせている。
否、これはリデルが初めて白うさぎを追い掛けてこの世界へ来た時の姿である。
「私は何度、あの白いうさぎを追いかけるの?」
リデルは泣きたそうな顔をして、自分に問う。この世界へ来て、ハートの女王になったはずなのに何度も繰り返した...。
突然目の前に“あの日”の白うさぎが現れて、周りの景色が曖昧な色の世界に変わる。
「大変だ、早く城に行かないと!」
服を着て器用に二足歩行する、へんてこな白いうさぎ。首からさげた時計を見ると慌てて走り出す。
リデルは戸惑いながらも“あの日”と同じように白うさぎを追い掛けた。
どんどん下に行くように白うさぎを追い掛けていると、リデルはふと立ち止まる。自分は何をしているのだろうか。
「私は...」
曖昧な色の世界から、良く知った城の庭へと変わった。
今、自分は“何”をしているのか...何故こんな所で“アリス”をしているのだろうか。
「ここでやめるのか?」
突然掛けられた声。城の庭の花壇から、紫色の煙が上がっている。
そちらに目を向ければ花壇で優雅に水タバコを噴かしているいもむしの姿があった。
「いいか、わたしは“あの日”も聞いたぞ。“アリス”もう一度だけ問おう」
“あの日”と同じようにいもむしは問う。リデルは“あの日”の記憶を思い出していた...。
私は“あの日”、まるでわざとらしく追い掛けて来いと云う白うさぎを不振に思いながらも追い掛けてこの世界へ来た。
そして私は“アリス”として、良く知る“アリスの物語”を順調に辿り、もとの世界に帰るはずだった。いもむしの最後の問いに答えさえすれば...。
ーーーアリス、お前は“何”だ?
“あの日”も今も、いもむしからの問いに迷う。リデルは答えられずに、“アリス”ではなくなったのだ。
「私...私は...!」
必死に答えを探し、世界に迷う。
いもむしの真っ直ぐな視線がリデルを急かして追い詰める...。
そして、リデルは心を決めたというように最後の問いに答えた。
「私は“リデル”。そして“ハートの女王”」
彼女の瞳に、もう迷いの色は無い。やっと決めた自分の在るべき場所。
“最後の問いの答え”
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