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 ̄ ̄ ̄―――_____

真っ暗な暗闇の中…


私は“何か”から必死に逃げている

姿の見えない“敵”から…


彼らは私を食いに来るのだから

訳の分からない殺気を向けてくる

何を言っているのか分からない



こわいだけだ!

気づけばいきなり捕まって動けない…


“何か”が近づいてくる…


そばにいる…



『来ないで!私に関わらないでよ!!』



必死に、必死に…


金縛りにあった体を動かす

来ないで!

さわんないで!

ほっといてよ…!!















 ̄ ̄ ̄―――_____

カーテンの隙間から朝日の差し込む部屋。
ベッドに眠る少女、星羅はうなされていた。

「……っ………」

体が金縛りにあったように動かない。
嫌な汗が彼女の背中を伝う…。

「っ…いやッ……!」

やっとの思いで目を開けた星羅…額の嫌な汗を服の袖で拭った。

「最悪…かまわないでほしいのに…」

星羅の瞳には嫌悪感、怒り…哀しさ…いろいろな感情に揺れていた。

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