０１
車の急ブレーキの音。そして、車が“何か”に衝突する音…。
季節は夏。晴れわたった空の下、セミの鳴き声が響く中に似合わない音が紛れ込んだ。
横断歩道の信号機が点滅して赤にかわろうとしている。
黒い軽自動車が不自然に止まってり、その側に赤い血に染まる女の子。
横断歩道の白線が赤くなっていく……。
そして、呆然とその光景を見つめる男の子。







私は、この時に肉体を失い死を迎えた。

でも、自分を責め続けるあなたを見てはいられなくて…



「泣かないで」



…言っても伝わらない。

だから私は、もう一度…あなたの傍にいくと決めた。
たとえ私の魂が消滅するとしても………





「泣かないで..優雅は大丈夫だから」

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