しあわせをあげたい!
 
 草むらで探し物をしていたら、窓越しに愛しの彼の姿が見えて、思わず頬が緩む。立ち上がって服についた砂埃を払ってから、窓枠に手を添えた。

「えーじゅんくーん」
「のわあああーーっ?!!」

びっくりして肩を飛び跳ねさせる栄純くんに、自然と笑顔になる。驚かせてごめんね、と言ったら、栄純くんは許してくれた。さすが栄純くん。心が広い。優しい。好き。

「何してたの?」
「お前こそ何してたんだよ?」

そんなところで、と指を指して言うのは勿論私がいる場所、中庭のこと。隠す理由もないので正直に話すことにする。

「栄純くんのおかげでとっても幸せな毎日を送っているので、栄純くんにもお返しをしようと思って」
「お、お返し?」
「幸せといえば四つ葉のクローバー!‥てなわけで捜索中です」

でも、なかなか見つからないんだなーこれが。ふう、と額の汗を拭うような仕草をすれば、手についていた土が額についてしまった。農家の気分だ。それもちょっと悪くない。

「‥俺の幸せの心配なんておまえがしなくていい!」
「な、なんで?だめなの?!未来の妻なのに?!!」
「未来の妻だろうが何だろうが、俺は自分で幸せを掴む!他の奴の手は借りん!!」
「え、栄純くん‥‥‥!」
「だからわざわざそんな汚れてまで‥」

話してる最中だった栄純くんに、私は我慢できずにがばりと抱きついた。

「やっぱり栄純くんかっこいい!好き!!ナイス心意気!!」
「なっ、バカ苗字!!すぐ抱きつくな!!!」

自分が汚れていることを思い出して、慌てて飛び退いた。残念。次からはちゃんと綺麗な時に抱きつこう。とりあえず今日の栄純くんのお言葉を、ノートに書いておこうと思う。
 
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