「栄純くんと仲良しの野球部員さんが我がクラスに?!」
「うん、知らなかったの?」
いつものように今日の栄純くんのことを友人に語っていると、突然告げられた新事実。
栄純くん、隣のクラスであるうちにまでお友達がいるなんて!やはりこれは私にもチャンスがあるということでは‥?!
「なまえの席の隣の、小湊君」
「そういえば部活の時栄純くんの横にいたような気がする!!」
「本当に沢村君しか見てないんだね‥」
「栄純くん一筋だからね!!」
そう友人と話していると、タイミング良く隣の席に男子生徒がやってきた。前髪が長くて、どんな表情をしているのかは想像つかない。
「おはよう小湊くん!!」
「お、おはよう、苗字さん‥?」
「ごめん小湊君、野球部ってこと喋っちゃった」
「ああ、なるほど‥苗字さん、栄純くんのこと好きだもんね」
「えっなんで知ってるの」
なまえほど分かりやすい奴はいないでしょ、と友人に笑われていると、心なしか小湊くんも笑っている気がした。
「ハッ 小湊くん!」
「あ、ごめん‥笑っちゃって‥」
「それは大丈夫だけど!あ、あの、もし有益な情報があったら教えていただくことは可能でしょうか!!」
「え」
食い気味にそう言うと、小湊くんはまた少し笑いながら、いいよと頷いてくれるのだった。