05
ドアノブをひねる音がした。すぐさま覗いた頭は、部屋内を見回すようにきょろきょろと視線を動かした。「なまえはどうした」
聞こえてきたその声に、ホルマジオもまたテレビから声の主の元へ顔を動かした。
「ギアッチョに遊んでもらってんぜ」
「そうか」
なまえの所在を聞いて納得したのか、声の主、メローネはそのままソファに座り込む。
「なんだ、行かなくていいのか?」
「帰ってきたことは分かってるだろうしな、呼ばれたら行くが」
意外に思ったホルマジオは、メローネが手に持つ袋をちらりと見る。どうやら本屋に行ってきたらしい。整理のために袋から取り出された本の山を見て真面目だなあと思ったのも束の間。その本の数々は教育の一環のものかと思われたが、ほぼほぼ眠れない時のなまえの暇つぶし用のようだ。
「愛されてんねえ」と呟いたホルマジオはそのままテレビへと意識を移したが、その言葉を皮切りにしてかプロシュートが質問を投げかけた。
「たまの休みにする事もなまえの為か?」
「またここで駄々をこねても困るだろう」
「いや?別にオレは困らねーぜ。オレはアイツのことを気に入ってるんでなァ」
「…………」
気に入ってる。そう言った瞬間、メローネが眉を顰めるのをプロシュートは見逃さなかった。
「メローネよォ……結局おまえはなまえのことどう思ってんだ?」
問われたメローネは、何を分かりきったことを訊いているのかわからないと言った顔で、口を動かす。
「どうって、「メローネーーーー!!!!ギアッチョつよいから倒すの手伝ってーーーー!!!!!!」ああ、今行く」
「…………あのヤロ……」
なまえの大声という邪魔が入り、メローネの言葉が誰かの耳に届くことはなかった。返事をしてすぐになまえのいる部屋に行くメローネを見て、プロシュートは「困った奴らだ」とため息をついた。