06
「……メローネ、調子はどうだ」なまえについての報告書を受け取ってすぐにそう尋ねたのが悪かったのか、メローネは悩みもせず答える。
「今もギアッチョと遊んでいる。ギアッチョとゲームで遊ぶのが楽しいらしいぜ」
ちらりと部屋の方向を見てから視線を戻すメローネを見て、リゾットは小さく息を吐いた。
生き生きとなまえについて話し続けるのをやんわりと止めてから、改めて本題を訊き直す。
「それは、元気そうで何よりだな」
「だろ」
「だが、オレが聞いてるのはおまえの話だ」
きょとんとしてから、何故そんなことを訊かれているのか分からないと言った様子でリゾットを見る。本人に自覚はないようだが、メローネの睡眠時間が削られているのは、誰が見ても明らかだった。
「オレなら問題ない、良好だ。なまえほど長く寝るタチでもないしな」
「……そうか」
納得したのかしてないのか分からぬ様子で額に指を当てるリゾット。
「なまえが寝てる時間、おまえは寝ていないのか?」
「同じ時間とは言わないが、そのうちの何時間かは寝てるな」
「ではーー…」
リゾットが三度質問を投げかけようとした瞬間、ギアッチョがなまえを抱えて部屋から出てくる。
「メローネはここかァ?」
「! なまえはどうしたんだ」
「ほらよ、眠いんだと」
ギアッチョに持ち上げられ、腕からだらんと垂れるなまえをじっと見つめたまま、受け取らないメローネ。「どうした?」と聞くギアッチョに返事もしないまま、なまえの顔を覗き込んだ。
「なまえ、寝るのか?」
「ねる……メローネ、だっこ……」
なまえが求めるように手を伸ばすと、メローネはようやく彼女を受け取り抱きとめた。
「悪いなリゾット、続きはまた今度にしてくれ」
「ああ」
両手でなまえを丁寧に抱き上げたまま、足で器用にドアを閉めるメローネ。足音が遠ざかっていくのを聞きながら、ギアッチョは顔を顰める。
「いちいち確認することかァ〜〜?」
「…………」
そう独り言ちるギアッチョの後ろで、リゾットはなにやら考え込んでいた。