身体がすごく怠い。頭を動かすことさえ億劫で、私は天井を見ていた目をゆっくりと閉じた。
じりじりと熱を発する頭から指の先に至るまで全てを自分のものだと思いたくなくて、うっすらと残る昨日の記憶を思い出したくなくて。
これ以上、何も考えたくなかった。




◇◇◇


次に目が覚めた時には、外は明るくなっていた。時計を見ればもうとうに昼は過ぎている。幾分かマシになった上体を起こしていると、ちょうど様子を見に来た母親に、熱がひどかったと告げられた。それがひどく、他人事のように聞こえた。


母が言うには、私は学校で半分倒れていたらしい。寝ていると勘違いした先生が私に触れ熱に気づかなければ、もう少し放置され続けていただろう。
放課後、生徒がほぼいなくなった教室で気を失う、なんて自分でも随分と怖い状況にいたものだ。

それから先生に車で送られ、私は無事にベッドに着いた。それから数時間後、私は目を覚ましたということだ。その後また夜中に目を覚まして、そこからは驚異の二桁睡眠。なんて自堕落な生活を送っていたものか。
そのまま立ち上がろうとするも、思い通りに動かない手足に無駄に苛立ちを覚える。どうしてこんなに上手くいかないんだろう。人生はこんなにも、上手くいかないことばかりだ。生まれて15年しか経っていない若造にこんなことを言われてもきっと、なんの説得力もないのだろうけど。それでも、今の私がそう思うには十分すぎることが短い時間でたくさんあった。

「(何も、考えたくない‥‥)」

思い返せば思い返すほど視界が揺れて思考回路が停止していく。身体があつい。動きたくない。喋りたくない。
何もかも放棄するかのように、私はもう一度布団に全てを預けた。
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