私は思い違いをしていた。
この審神者という立場が、どれだけ大事で、大切で、貴重であるかを。
私は勘違いしていた。
審神者という立場も主と刀だという関係も、そんなものでは計れない別の何かで彼らと繋がっているのだと、信じ切っていた。
だから私を思って行動してくれる彼ときっと両思いなのだと信じて疑わなかったし、この関係が恋人同士のものだと、今後永遠と続く関係なのだと思っていた。だから彼にいの一番に伝えたのだ。
『私は審神者をやめた』、とーーー……
「……、本当、なんですか…っ?もう、俺の主ではない、と………?」
「本当だよ、長谷部。」
「…で、ですが、それでは奴等とは誰が戦うのです…?!」
「それは、新しい審神者が来て残ったみんなを率いてくれるはずよ。…だから私達、もう戦わなくていいの。約束通り、私と一緒にーーー………」
「主ではない貴様になど用はない、消えろ」
長谷部の太刀筋はとても綺麗だった。
なぜ刀を抜いたかは、理解できなかったけれど、ゆっくりと視界が沈んでいくのを、数秒間だけじいっと見ていた。
自分の首が落ちたとは、すぐにはわからなかった。(150520)
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