※うたた寝大和さんとマネージャー





大和さんとソファに座りながらドラマを見ていると肩に軽い衝撃を受けた。隣を見れば、私にもたれ掛かって寝息を立てる大和さん。
珍しいなと思う。大和さんはいつも飄々としてて、何があっても乱さない。だから弱音だとか隙だとかそういった言葉には無縁に見えていた。それが本当だとすれば一介のマネージャーである私にこういった姿を見せるほど疲れているということだ。
確かにここ数ヶ月アイドリッシュセブンとしてだけでなく大和さん個人としての仕事の量はすごかった。ドラマ撮影に雑誌取材、バラエティへの出演、エトセトラ。それでも余裕の表情でこなす大和さんを内心はらはらしながら見ていた。
だからこんなことを言っては何様だと思われるかもしれないけれど、安心した。大和さんが決して仕事に支障を来さないことは知ってる。だからこそ心配だった。

「たまには甘えてくださいね」

きっと大和さんを心配しているのは私だけじゃない。陸さんも一織さんも三月さんも四葉さんも壮五さんもナギさんも、大和さんのことを気にかけてるし、頼りにしてほしいと思ってる。
テレビでは大和さん演じる刑事が犯人を追い詰めていた。1カットでの長台詞を決める姿は本当にかっこいい。でも、今の大和さんは、

「可愛い、かな?」
「…あれ、惚れた?」

独り言に返ってきた声に驚きすぎて一瞬息が止まった。

「や、大和さんいつから起きてたんですか!?」

吃りながらもようやく絞り出したそれに大和さんは、ぐーっと大きく伸びをしながら「んー…最初から?」とにやり笑った。

「最初からって、」
「一瞬寝たよ、うたた寝。だからすっきりしたありがとな」
「い、いえ!」
「あ、けど」

え?と聞き返す間もなくまた肩に軽い衝撃と温もり。

「お言葉に甘えてもうちょっと甘えてもいいですかね、マネージャー」
「き、聞いてたんですか、」
「最初から起きてたって言いました」

私の肩にもたれながらくつくつと笑う大和さんに私はただ顔を赤くするしかなかった。