お買い物



ジンが私をベルモットに預けて行った。
て事は多分、今日は危ない仕事なんだろう。

ベルモットは私を着飾るのが楽しいみたいで、私を連れて出掛けると沢山のベビー服を当てがっては次々と購入している。
もちろん私の容姿に合わせて変装済みだから周りから女優だとバレる事もない。

でもそんなに買ってもらっても赤ん坊なんてすぐサイズが変わっちゃうと思うんだ…。
そこは元庶民としてもったいない精神が働く…。


「ぅうい」


もういいよー。


「女は着飾るのも仕事のうちよ」


え、そうなの。
1度目の人生でも知らなかった事を2度目の赤ん坊の内に教わるとは…。


「リトルレディー、貴女はどんな風に育つのかしらね」
「う?」


急にベルモットが哀しげな顔をした気がして、いや、正直、目では変装で分からないんだけど。
赤ん坊って感情に敏感だからか伝わってくるこれは間違いないと思うんだ。


「あいにょ!」


なので大丈夫だよ。って意味を込めて、抱っこしてくれてるから目の前にある、ベルモットの胸に頭をグリグリと押し付けてみた。

私は大丈夫だよ。原因は分からないけど人生2回目だから立ち回りは気をつけるし。
何より、冷たいと思っていたジンを筆頭に結構色んな人が可愛がってくれてる。

ベルモットも今がいつか分からないけど、そのうち、新一くんに出会えるよ。


「何してるのよ。せっかく整えた髪がクシャクシャよ」


言葉では伝えられないけど、ベルモットが笑ってくれたからいいや。


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拠点のホテルに大量に届けられた服の山にジンが頭を抱えたのはその日の夜の出来事。