設定という名の
「『侍の国』、ぼくらの国がそう呼ばれていたのは今は昔の…」



「おいィィィィィ!!新八、お前なんでまたそんな昔の台詞言っちゃってるわけ!?お前、何?そんなに過去に戻りたいの?四十すぎたけど婚期のがした女ですかコノヤロー!!」


「銀ちゃん、それは違うアル。そういう女たちは自分の輝いていた時代に戻りたいものネ。新八にはそんな輝いていた時代なんてなかったから、戻りたいって思うだけムダアル。」





「ちょっとォォォ!!アンタら僕の過去の何を知ってるんだ!!」




「…まー落ち着けや。男ならな、過去はごみ箱に捨てて前だけ見て生きてみろ。……あ、でも冷蔵庫に入っている賞味期限切れのいちご牛乳はまだ捨てるなよ?アレ、まだ飲めるから…」




「なんの話ししてんだァァァ!!!っていうかまだ銀さんの出番じゃないんで出てこないでくださいよ!ほら、神楽ちゃんも!」


「ンな悠長なこと言ってられっか。主人公が今出ないでいつでんだよ。」


「あれ?聞いてないんですか?
この物語の主人公は銀さんじゃないんですよ。」



「「何ィィィィィ!!!」」



「新八、本当アルか!?これで銀魂の主人公は歌舞伎町の女王である私のものネ。キャッホー!」


「なァーにが歌舞伎町の女王だよ!テメェにはまだ無理だ。主人公はいざという時に煌めく銀さんにしか勤まりませーん。」


「無理じゃないアル。そもそも万年、腐った魚の目をしている天パーに…」


「神楽ちゃん“腐った”じゃなくて“死んだ”!原作の設定忘れちゃダメだよ。銀さんも、そんな大人げないこと言わないでください。…あ、もうこんな時間だ。ほら、そろそろ始まりますよ。」


「は?もう?」


「えー.....見て下さってる皆さん、この物語のヒロインは2才のとっても可愛い女の子のお話しです。」


「銀ちゃん、いつからロリコン路線に走ったアルか。新八捕まるアルか?」


「ちょっと神楽ちゃん?違うから。ロリコンじゃないから!銀さん、もう良い加減始めますよ!!」


「…ンだよ。ったくしょーがねェなー…アー…」




「「「それでは【Secret baby】をお楽しみ下さい。」」」




2008/8連載開始〜2009/10完結

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