Lucky 7



*琴音さん宅歌奈ちゃん(★チルタリス♀)お借りしました



自慢の彼女。隣を歩くと姉弟に見られたりするけど、そんな時は笑い飛ばしてやる。おれは歌奈のカレシですけどって。
キスすると照れる。怒るくせに満更じゃない顔する。めっちゃ可愛い。段差の上から頭を撫でてみると、やっぱり怒る。なのに最後は笑う。なんだこの生き物めっちゃ可愛すぎ。

「歌奈、何作ってるの?」

後ろから声をかけたら面白いくらいに肩が跳ねる。残念なことに手元は見えなくて、何をしてたのかまでは分からなかった。おれの気配に気付かないくらい真剣に取り組んでたってことは、きっとかなり細かい作業だったんだろう。

「何でもないわよ」

慌てて隠されたそこから、ほんの少しだけ覗く紐のようなもの。軽く首を捻ると同時に気付かれてさっと隠されてしまった。でも何となく見覚えはある。以前ふたりで読んでいた雑誌にあった飾り紐の結び目に、何処と無く似ていたからだ。

「飾り紐だ」
「べっ、別にインディゴの為に作ってるんじゃないわよ!」

そんな言葉と同時に口許を手で覆う。ビンゴだ。勢いに振り回された飾り紐はぽろりと歌奈の手から滑り落ちる。それは随分出来上がっていて、あと少しの工程で美しい装飾品になりそうな気配を漂わせていた。

「……」

歌奈の無言が続く。いつの間にか顔全体を覆う手の隙間から見える肌は太陽より真っ赤な気がした。

「歌奈」
「笑いたければ笑えばいいのよ」

いつもの強い言葉なのに、照れが先走っている。可愛すぎ。おれの理性を崩壊させるには充分すぎる。
気が付いたら歌奈を抱き締めて、驚いた表情にキスをしていた。頬、額、瞼に髪の毛。この可愛くてどうしようもない生き物に、触れたくて仕方がない。

「歌奈を笑うわけないじゃん。おれ、歌奈がくれる全部が欲しいもん。歌奈が、欲しいんだから」

耳許でいつもより低く囁けば、歌奈の背筋がふるりと震える。同時に歌奈から力が抜けて、おれにもたれ掛かってきた。

「……何処でそんな言葉覚えてきたのよ」
「おれの本心だけど?」

へらりと笑って見せれば、歌奈も釣られて笑ってくれた。




Lucky 7