Lucky 7



*花梨さん宅イナさん(グラエナ♂)お借りしました



ただ何となく。何となくでされたら堪ったものではないと知っているが、理由を訊ねられたら何となく、という言葉しか浮かんでこなかった。
眠っている男に口づけて、うっすらと開いた唇の中に自分の舌を差し込む。寝ていても反応はするんだな、などとぼんやりとした感想を浮かべて目当てのものを探し当てる。ざらついた舌の感覚は、平時と変わらない。ただ反応がないだけ。否、反応はうっすらとあるか。

「ん、む、ぅ……」

小さな呻き声が漏れる。体格のいい胸元を優しく撫でてやれば、ぴくりと小さく体が跳ねる。随分と可愛らしい。唇を離して口許に笑みを浮かべると、眠っていても酸欠を回避しようとする本能が呼吸を促す。
女――クルックは再度口づけを再開する。呼吸の合間を縫って、深く、深く。
角度を変えながら執拗に舌を撫でてやれば、吐息が隙間から逃げていく。与えた唾液は飲みきれなかったのか、彼の口の端からとろとろと零れ落ちた。

「ふふ、イナ。可愛いな」

零れた唾液を親指の腹で掬ってやれば、それすら刺激になっていたのか彼の、イナの頬がうっすらと淡く染まる。これでも起きないとは相当だ。クルックの中に悪戯心が芽生えて消えない。何度も何度も口づけて、反応を楽しむ。
さて、起きた時に何と言おうか。想像するだけで言葉が浮かんでくるのも悪くない。仕上げとばかりに紅くなった唇を舐め上げて、クルックは満足そうに笑うのだった。




Lucky 7