Lucky 7



*奏汰さん宅ヒイラギさん(ラフレシア♀)お借りしました



花束を作る手も随分と手慣れてきた。最初こそ子供の手遊びのようなものが無秩序に生まれていたのに、慣れとは素晴らしいものだ。
今回は特に綺麗にできた花束を胸に、彼女の住まう屋敷へ向かった。
わくわくとした気持ちはどうやら表情にも表れているようで、頬が少しだけ痛い。それだけにやついているということだろう。
大きな屋敷の前で深呼吸。肺いっぱいに酸素を詰め込んでから、開けた庭の方へ向かう。そこに在る彼女の特等席に足を踏み入れることを許されているという喜びと優越感から、足取りは軽い。

「ヒイラギさ……ヒイ、ラギ!」
「あら、アル。いらっしゃい」

花壇の傍にあるロッキングチェアでゆったりと本を読んでいたヒイラギが顔を上げれば、アルタルフの表情が一気に明るくなった。胸はぽかぽか、心はふわふわとして不思議な気分だ。

「今日、ヒイラギ、……お花、持ってきました」

差し出したのは胸に抱いていた花束。彼女の名前を冠する“柊”をあしらった特別なたったひとつの花束。
贈る理由なんて何でもないけれど、溢れそうな愛を目に見える何かにしたかった。だから彼女の名前と同じ植物の存在を知って、真っ先に花束を作ると心に決めたのだ。

「愛、してます……僕、ずっと」

いつかしたプロポーズのように。
もう一度捧げるのは、溢れて零れそうになった両手いっぱいの愛。




Lucky 7