Lucky 7



*霧月いびるさん宅雨藍さん(ヒヤッキー♂)お借りしました



その青い綺麗な髪に、紅い花を飾った。
おや、と不思議そうに花に触れる指を掴んで、首を振る。

「少しだけ、そのままでいてくれないか?」
「ふむ、ゼラくんがそう言うのなら」

静かに離れる指に、少しだけ安堵した。もし見られて花の正体など知られてしまえば、照れ隠しのパンチは避けられないからだ。
長い袖で口元を隠し、柔らかくも不思議な笑みを浮かべる彼を前にすると、どうも素直に物事を伝えることが難しい。それはきっと、自分だけが掛けられた恋の魔法によるものだと知っているけど、口に出すのは恥ずかしい。

「雨藍、」

口元を覆うマスクに指を引っ掛けて外し、素顔の自分で彼の名前を呼ぶ。
見えない瞳が何処か微笑んだような錯覚に陥った。そして、ゆっくりと手が伸ばされる。
どうしたのかな、なんて優しく甘く問い掛けるから。
久し振りに見たね、なんて素肌の頬に優しく熱く触れるから。
愛しさと苦しさが心に渦を巻いて、言葉を紡ぐ唇に触れる。やわいそこに唇で触れて、でも、勢い余ってがちりと歯が当たって。

「っはは、かっこ悪ぃ」

どうも上手くいかない。けれど、それがなんだか自分らしくて笑ってしまった。
ふわり、紅い花弁が空に飛んでいった。
ふたりでその花弁を見上げれば、まるでつがいの鳥のように彼方へと飛び去って行く。

――その花はゼラニウム。花の意味は、「君ありて幸福」。




Lucky 7