Lucky 7



*Twitterで修行してましたその3



こんなにも愛されてる

こんなにも悪さばかりしてるのに、きみはいつでも優しいんだ。ねえ、怒らないの?呆れないの?ブラッドの皆は日常茶飯事だって笑い飛ばすけど、きみは極東の人間でしょ?
「僕は自分の意思で君を大切に思っているだけだ」
なんて、そんな格好いい事言わないでよ。愛されてるだなんて、勘違いしちゃうよ。

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うそつき

出来ない約束なんてするものじゃない。日々命を懸けて荒ぶる神と戦っているんだ。
「エミールのうそつき」
瀕死の状態で帰ってきた馬鹿な男に呟く。怪我しないって言ったじゃないか、死なないって言ったじゃないか。医務室に運ばれるぼろぼろの後ろ姿を眺めることしか出来ない自分に、無性に腹が立った。

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本物と偽物

「ルミールは、本物と偽物ならどっちがいい?」
前触れもなく発せられる言葉。エミールはほう、と呟きながら顎に指を当てる。裏表のない彼女だが、悩み事だろう。そういう時は決まって遠回りに話す事に最近気付いた。
「物によるだろう、茶葉ならば僕は断然本物がいい」
オリエはそっかと曖昧に微笑んだ。

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君の最期に

笑ってくれる?って。お願いしたんだ、もうあたしが笑えないから。次第に霞んでいく視界。薄れていく意識。偏食因子に喰われていく感覚に溺れながら、静かに、呟いたんだ。
「ねえエミール、笑って…?」
泣いてるきみの顔は、最期に見たくないよ。我儘、聞いてね。あたしの最期の、残酷で卑怯な我儘を。

笑ってと、願われた。君を手に掛けるなど、御免なのに。割れた腕輪の隙間から溢れる黒い靄。今まさにアラガミに生まれ変わろうとする少女の、残酷なまでに卑怯な我儘。
「オリエ君、済まない…ッ!」
世界の平和の為、君を殺すなど。神などいないと知っているのに、君の最期に見た世界は酷く残酷だった。

* * *

僕の半分

彼女の前で膝を折り、小さく柔らかな手を取る。アラガミと戦と、血腥い世界で生きる僕達だが、ここに誓おう。
「僕の半分の人生を君に捧げよう。だから君の人生の半分を僕に欲しい」
きっと君の事だ、嫌だと意地悪く笑うのだろう。そんな邪険な想像も無意味だったようだ。君は真っ赤になって笑っていた。

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慰めてよ

急に近寄ってきて、つい、と立ち止まる。何事かと見下ろすと不貞腐れた表情のオリエが映った。
「慰めて!」
「何かあったのかな?」
「太った!」
エミールは苦笑して、オリエの頭を撫でる。太ったというのなら食べる量を減らせばいいのに、なんて年頃の女の子に言うのも気が引けて結局言えず終いなのだ。

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お腹いっぱい君をください

いつもお腹が満たされなくて、何でも食べちゃって。でもそういうのと違う満たされない感覚。最初は意味解らなくてムカッとして。きみに当たり散らしてはお決まりの騎士道精神を説かれて。悔しいけど好きなんだ。
「ルミール、お腹一杯になるまで、きみを食べていい?」
なんて、冗談に決まってるでしょ?

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善意の裏返し

アラガミを避けようと武器を変形させると、横からドロップキックを受けて吹き飛んだ。べしゃと地面に叩きつけられ、エミールは何だと振り返る。
「ルミール危ないよー!」
いや、危ないのは今蹴りを入れてきた君の攻撃だと言いたい言葉を飲み込み、エミールは態勢を立て直す。善意の裏返しも痛いものだ。

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無条件降伏

馬鹿真面目で、超弱いのに騎士道精神がどったらこったらで無謀に突っ込んでいって。馬鹿ってこういう奴の事言うんだろうなーってぼんやり考えてる時に限ってミルクたっぷりの美味しい紅茶を振る舞ってくれる。お気に召すかな?なんていつもと違う微笑み向けられたら、勝てっこないじゃん。きみに降参。

強気で底抜けに明るくて皆から慕われる少女。僕よりも年下で小さく、キャリアも浅いと言うのに何と強いことか。それを鼻に掛けるでもなく、騎士道精神を備えている。だが時折我慢が限界を迎えては僕の前で泣く事がある。ブラッドの前では泣けないと呟いた。僕だけ見る少しの優越感。降伏してしまうよ。





Lucky 7