Lucky 7



*雪音さん宅ノルンちゃんお借りしました



ふたりでミッションに出掛けた帰り。外部居住区で降り、話すこともなく歩いていると、ノルンの目に小さな雑貨屋が映る。極東の伝統、昔懐かしい小物を取り扱っているようだ。はたと足が止まり、思わずじいっと見詰めてしまう。

「寄るか?」

ジュリウスの穏やかな声が頭の上から聞こえた。あの日から、彼は随分と柔らかなものへなった。しかし、ノルンにそんなつもりはなくて、思わず「大丈夫ですわ」と否定してしまう。咄嗟に出た言葉でも、本音は少しだけ寄ってみたい。そんな意思を汲み取ってくれたのか、ジュリウスは俺が気になるからとノルンの手を取りずんずんと店の軒先へ歩を進めた。

「あらいらっしゃい。おふたりさん、デートかい?」

気前の良さそうな店主に声を掛けられ、その言葉でノルンの頬は真っ赤に染まった。またも否定の言葉が口から飛び出そうになると、先に聴こえたのはジュリウスの声。

「ええ、そうです。彼女に似合いそうな贈り物を探していて。」
「そうかいそうかい!それならこの簪なんてどうかね?」

そう言いながら店主は嬉しそうに深い蒼の簪を取り出し、ジュリウスの手に乗せた。まるで海のようなその色は日の光に照らされて煌々と輝いている。ノルンの髪に、綺麗に映えそうだ。

「じゃあこれを頂けますか。」
「まいど!」

会計を済ませ、ジュリウスは早速ノルンの結わかれた髪に蒼い簪を挿した。揺れる飾りがきらきらと光る。

「よく似合う。」
「ありがとうございます……大切にしますわ。」

思わぬプレゼントに、ノルンの頬は冷めることを忘れてしまったようだった。





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