Lucky 7



「あっ、先輩!」

ラウンジに入ってきたオリエに向かって、エリナは嬉しそうに手を振る。それを見たオリエも嬉しそうに小走りで此方へ向かってきた。こうやって並んで楽しく話す姿はまるで姉妹のようにも見える。まあ、年上のオリエの方が気持ち小さいのだが。
一時期はエリナが一方的にオリエに対しての苦手意識を持っていた。しかし、とある仕事後からエリナは彼女のことを先輩と呼び慕っているのだ。それはエリナの隣にいたエミールがとてもよく知っている。極東支部に迎え入れられたすぐ程、時折オリエから相談事を持ち掛けられていたから。きっと相談相手に選ばれた理由は一時期フライアに身を寄せていた分、話しやすかっただけなのだろうが。

「ねえ先輩、この前行ってた雑貨屋さんなんだけどね!」
「あっ、いつ行こっかー!」

なんというか。エミールとしては非常にもやもやとする結果にある。エリナが自分を差し置いてブラッドの隊長を先輩と呼ぶからか、はたまたオリエが相談事をしなくなったことか。まるで女子同士の盛り上がりなのだからあっち行ってろと言わんばかりの空気だ。まあ、エミールがそのような高度な空気に気付くことはないのだが。

「雑貨ならば僕も同行しよう、なに、遠慮することはない!」
「えー、ルミールも来んのー?」
「ああ!メンバーと親交を深めるのならば一緒に出掛けるのも悪くないッ!」
「私は先輩と一緒に行ってくるんだから、エミールは留守番してなさいよ!」
「二人ともそんなに恥ずかしがらなくていい、時間は有限だ……ッ、つまり!今行かねばいつ行くのかッ!」

完全に自分の世界に入ったエミールの演説が始まる。オリエとエリナは目を見合わせ、まったく同じタイミングで溜息を吐くのだった。





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