Lucky 7



「そういえば父さん。」

未来から来たという息子が剣を鞘に収めながらあどけない顔で此方を見た。未だに父と言うことを巧く出来ているのか解らないが、マークは懐いてくれている。
修行も終わり、湯浴みにでも誘おうかとした矢先の先の発言である。

「……どうした。」
「父さんは、何で母さんを選んだんですか?」
「なっ!?」

遠慮のなさはルフレ譲りか。僅かばかり眩暈がした。
なんというか、本当にこいつはルフレに似ている。などと思うと、脳裏に「失礼な!」と頬を膨らます妻の姿が浮かび口許が緩みそうになるのを慌てて抑えた。

「お前は……別に何でも構わんだろう……」
「でも僕が生まれてくるためには必要だったんですよね?」
「……」

本当によく口が回る。俺に似なくて本当によかった。

「マーク。」
「はい、父さん。」
「お前は俺に似るなよ……」

よく似た色の髪を不器用に撫で、そう呟く。マークは不思議そうな表情で此方を見上げる。
そんな表情さえ、お前の母親そっくりだ。




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