Lucky 7 ぼうっと、夜の星が静かに光る。月と星の輝きは静かに、美しく輝いていて。見上げたままごろんと、草原に寝そべってみた。 幾重にも重なる光の粒。手を伸ばせば届くのではないかという錯覚に陥った。 そっと手を伸ばす。だけどやはり、届くわけがない。 行き場を失った手はぽてりと草の上に落ち、その反動でさわさわと草が揺れる。 ああ、綺麗だ。この身に宿された邪竜の意思など、拭い去ってくれるかのような美しさ。悲しくて、苦しくて、それでいても軍師である以上私情に振り回されてはいけない。何度も胸に誓ったのに。 ふと星を見上げれば、ふと一人になれば、ふと眠りに落ちようとすれば。 ぐるぐると脳裏を掠めるこの不安をどうしようと消すことなど不可能なのだろうか。 「……ここにいたのか。」 不意に声がして、寝そべった首だけを動かす。そこにいたのはロンクーさんだった。こんな時間に珍しい。 どうしましたか、と声を掛ける前に隣へ歩いてきて、すとんと腰掛ける。私のように寝そべることはしなかったけれど投げ捨てられた手に、彼の逞しい手が触れた。女嫌いだと散々逃げ回っていたのに、いつの間にか恋に落ちた私にだけは大丈夫と無愛想な顔で告げてくれたのも懐かしい話だ。 「考え事か?」 「……ギムレーを、消し去る方法を模索していました。」 「……そうか。」 答えはひとつしかないことは知っていた。けれど、自己保身に走る私にギムレーを葬り去る術を見出すことは難しくて。 ロンクーさんの傍を離れたくない、ずっと、永劫傍にいたい。その感情が、結論を先延ばしさせていた。 「いくな。」 「……え?」 「お前は、俺が守ってみせる。だから、自己犠牲の道は絶対に選ぶな。」 触れていただけの手が重なって、力強く握られる。ああ、結局逃げることなんて出来やしない。彼はいつだって私を抱き留めてくれるから。 |