mike


  
お屋敷に来て、3日経った。未だに吹雪が止む様子はなく、今日も外に出れない状態だ。
たまたまお互い顔の知らない9人が集まって、お屋敷に置いてあったカードで毎日『人狼ゲーム』をして過ごしているのだけれど、そろそろこのゲームも飽きてきた。

「ナマエ、また俺を選んでくれたのか」

何十回目かの人狼ゲームが終わった後、円卓の向かい側に座っていたマイクがこちらに来て話しかけてくれた。いつも私はマイクを"純愛者"の相手に選んだり、"悪女"の本命に選んだりしていた。"狩人"の時も出来るだけマイクを保護した。というのも、初めて人狼ゲームをした時、マイクが"狩人"でずっと私を守っていたと知った時から、マイクのことが気になってしまっていた。たかがゲームなのに、"純愛者"や"悪女"になった時、マイク以外を選ぶのは気が引けた。

「何故俺が"独裁者"をカミングアウトした後なのに噛まれないんだろうって思ってたら、身代わりになってくれたんだな」

マイクは笑いながら私の頭を撫でてくれた。かっこいい笑顔と優しさに胸がきゅんとして、目眩がする。

「うん。何故かいつもマイクを選んじゃうのよ」

「俺はいつもナマエに選んでもらえて嬉しいぜ」

「ほ、本当?」

「ああ」

そんなことを言われてしまったら本気で好きになってしまいそう。でも、このお屋敷を出たら皆行先はバラバラだ。マイクは都市へ、私は北方の国に帰る。きっともう会えない。今この国は情勢が不安定で、数日後にこの中の誰が亡くなったっておかしくない状態だ。

「明日、吹雪止むかしら」

部屋の厚い窓に目を向け呟いた。できるだけマイクといたいから吹雪は止まないで欲しい。

「さあな。だが、止まずにもう数日続いてもいい」

「仕事に困らないの?」

「稼ぎは減るが、それより価値あるものがあるからな」

マイクはへへっと笑い、再び私の頭に手を置いた。マイクの言葉にお互い同じ事を想っているかもと淡い期待を抱かずにはいられなくなった。
もし、吹雪が止んで離れ離れになっても私はこの気持ちをずっと忘れずにいようと思う。

 
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