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プロシュートの腕を枕にして、硬い彼の胸に頬をくっつけて、緩やかになっていく鼓動に耳を澄ました。
長い交合を終えたばかりのプロシュートの鼓動はびっくりするくらい速かったのに、今はもう殆ど落ち着きつつある。
穏やかに流れる時を感じながら、大好きな人に抱かれたことの幸せを噛み締めていると、プロシュートがずっと触っていた私の髪から手を離し、私の二の腕を強く抱いた。
「ナマエ」
「なあに?」
「明日オレの家に引っ越してこい」
「えっ……ええ?」
「借家だろ?そもそも、アジトに部屋あんだからあの部屋は引き払え」
「うーん……考えとく」
確かにプロシュートの言う通り、アジトにも部屋があるから何かあっても大丈夫そう。でも、突然だからもっと考える時間が欲しいし、イザベラとラウラに相談したい。
「考えとくじゃあねーよ。少しでもオレと一緒にいてえと思うなら、家帰ったらそのまま荷物まとめて持ってこい」
「プロシュートは私と少しでも一緒にいたいの?」
「あたりめーだろ」
「そうなんだ……へへ。嬉しい」
プロシュートがそう思ってくれているなら嬉しいし、私も少しでも一緒にいたい。
まだどうするかは決めきれないけど、とりあえず服を何枚かだけ持っていくのはいいかもしれない。
「荷物が多いなら車出すぜ?」
「そこまでしなくていいよ。軽い荷物からプロシュートの家に持ってくね」
「どちらにせよ、家まで迎えに行くぜ。それから、朝はどこか散歩でもするか。買い物や映画でもいいけどな」
「どこか連れて行ってくれるの?」
「ナマエの好きなところ、どこでもいいぜ?」
「本当?嬉しい……どうしようかな」
ディナーも楽しかったけど、プロシュートと一緒に遊べるなんて楽しみ。俄然わくわくしてきた。
「やりたいこととかねえのか?」
「いっぱいあるよ!一緒にモールに行って買い物したり、ジェラート食べたり、公園でのんびりしたり、家とか映画館で映画観たり、ドライブしたり、北イタリアの観光もしたいし、セリエAの観戦もしたい……恋人とすること全部したい!」
色んな恋愛ドラマや映画で恋人同士が素敵な時間を過ごすのを観て、いいなあっていつも思ってた。そういう素敵なことをプロシュートと一緒に全部できるなんて幸せだし、考えるだけで楽しくなってしまう。
「ナマエがやりてえこと全部するぜ」
「全部?じゃあ朝は公園でのんびりしたいけど、プロシュートはそういうの好き?」
「嫌いじゃあねーし、ナマエと一緒なら何でも構わねーよ」
「じゃあ、朝は近くにある公園行こ?」
「ああ」
プロシュートとこうやってデートの約束をするのも幸せを感じるし、これから殆ど毎日プロシュートと過ごす時間が増えると思うと嬉しくて仕方がない。
「明日もデート、明後日もデート。その後も毎日デートしたい」
「仕事の邪魔が入らなければな」
「そっかあ。仕事の依頼来たら、すぐ終わらせよっと」
「そういや、ひとりでの依頼まだ受けてねえな」
「うん」
プロシュートの言う通り、最近相続の手続きとかで忙しくしてたから、その合間にホルマジオと一緒に任務に1回行ったきりだった。ちなみにホルマジオとふたりになったら、プロシュートとのことを色々聞かれてはぐらかしていたのに、まだ抱かれてないことが何故かバレた。次ホルマジオに会ったら、逆に抱かれたことがバレそうで恥ずかしい。
「正直ナマエのことが心配だ。任務なんて毎回完璧にこなせるもんじゃあねーからな。ホルマジオだって未だにターゲット以外を巻き込んでブッ殺しちまってそれを完璧だっつってるからよォ」
「あー、見たからわかるよ……」
この前一緒に任務に行った時、ホルマジオは不必要にターゲット以外も巻き込んで殺しちゃっていた。本人は気にせず「任務はパーフェクトだ」ってリーダーに報告してたけど。
「ホルマジオを批判する気はねーよ。ターゲットを殺すのが第一優先だからな。ホルマジオのやってることは正しいっちゃあ正しい。必要とあらばオレもターゲット以外を殺すし、他の仲間だってそうする。要は任務の前提を忘れずに完璧を求め過ぎるなよってことだ。ターゲットを期日までに殺せねえのだけはナシってことはよーく覚えとけよ」
「兄貴ぃ……」
プロシュートの兄貴分らしい助言に感動して、プロシュートの上に乗って抱きついた。
「おい、妹分はもう卒業だろ」
そう言いながらも兄貴は私の背中に手を回して摩ってくれる。
「この世界できょうだいの絆は深いんだって。プロシュートの下は卒業してもずっと妹分だよ。兄貴ぃ」
「甘えたがりだな」
「いっぱい可愛がって」
「そんなこと言ってっと後悔するぜ?」
「やっ……」
プロシュートが私の背中を摩っていた手をお尻に下ろしてきて、お尻のお肉を軽く叩いたり、むにむに掴んできた。
「そういう可愛がり方じゃあなくて……」
「なら、どういうのがいいのかちゃんと言ってみろ」
「いっぱい抱きしめたり、頭撫で撫でしたり、キスしたりして欲しいの」
「それなら毎日飽きる程してやるから安心しろ」
「兄貴ぃ」
「だから兄貴じゃあねーよ」
連れなく言うプロシュートだけど、早速寝るまでに何度も抱きしめてくれて、禿げるかと思う程頭を撫でてくれて、いっぱいキスしてくれた。