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私は10日程前にリフィス団によって孤島の砦に連れ去られた。今はここでの生活は慣れてきて、リフィスによって守られていたから手下からの扱いはいい。ただほぼ毎晩のようにリフィスに求められているのが凄く苦痛だ。
ある晩、リフィスとの行為が終わった後、一緒に寝たふりをした。彼が寝た頃にそっと起き上がり、リネンのワンピースを着て部屋を慎重にでた。もうここにはいたくないし、限界。逃げるなら今日しかない。今のうちにこっそり隠れて、朝に逃げようと考えた。廊下に置かれた松明の灯りを頼りに、音を立てないように歩いた。廊下の曲がり角で一旦立ち止まり、先を覗くと松明の灯りの下にリフィスの下っ端がいる。反対側から行くしかないと思い、振り返った瞬間口を塞がれた。
びっくりして叫びそうになったけれど、あまりの恐怖に声も出ない。相手は最近来た傭兵のシヴァだった。とても冷たい目をしているけれど、下っ端達とは比べるのもおこがましい程美男な人だ。シヴァに黙るようにジェスチャーされたのでゆっくり頷いた。
シヴァに手を引かれ、空き部屋に連れて行かれた。

「何故一人で歩いていた?」

私は答えられずに黙っていた。下手なことを言ったら告げ口されてリフィスに殺されてしまうかもしれない。

「おまえが逃げようとしていたこと等わかる。今は止めておいた方がいい」

「どうして?」

「毎晩奴の部屋の外付近の見張りを頼まれている」

「部屋の外って……」

最悪だ。ということは私の声も、リフィスの攻めるような声も全て聞かれてたんだ。あまりに恥ずかしくて、顔を見て話せない。

「廊下の先には他の奴らが交代で見張りをしているから諦めろ」

「で、でも……」

涙が溢れて来た。諦めろだなんて、無理だ。

「泣くな。耐えろ。何も今危険を冒して逃げることはない。タイミングが見つかったところで逃げろ」

シヴァは最もらしいことを言っている気がして、頷くと外に出るように促されたので部屋の外に出た。そこから動きたくなかったけれど、手を引かれリフィスの部屋の前まで連れてこられてしまった。

「告げ口しないでくれてありがとう。あなたって良い人なのね」

「……気をつけろ」

ぼそり、とシヴァは小さな声で言うとさっきとは逆方向へ歩いて行った。私は部屋に戻るしかないので、観念してリフィスの部屋に入った。
松明の少なく薄暗い部屋の中、ゆっくりとリフィスの寝ているベッドに近づくと腕を引っ張られた。

「きゃっ」

リフィスは起きていたようで、すっぽりと腕の中に抱きしめられた。

「どこに行ってた?」

「喉が、か、渇いて備蓄庫に……」

「ふーん」

リフィスは怪しんだような、納得したような反応で怖くて心臓のどきどきが止まらない。
顎をグッと捕まれると、犯すような乱暴なキスをされた。リフィスにまためちゃくちゃにされている間、優しく私を諭してくれたシヴァのことが頭に思い浮かんだ。
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