awaking




我が祖国ペレジアは敗れた。国は崩壊し酷い有様だった。王の側近としてイーリス相手に王の為に戦い、私だけが生き残った。王の遺体は見つかってはいない。だけれども王が生きているなんて希望は持たずに王は死んだものとして踏み切った。そして私はペレジア復興など一切考えず、ただ宛もなく各地を放浪した。生きたいのか死にたいのかわからなかった。ただただ西へ南へふらふらとしていた。
そんななかなりゆきでならず者集団に加わりダークマージとしてボスの下で働くことになった。

「今日は新入りが入った。羽振りだけのいい使えなさそうなクズ野郎だがな!」

また、新入りか。お皿足りるかしら。
私は野菜の入ったかごを持ったまま食事の準備に移ろうとしていたところなので、ちょっと新入りの顔を見るだけに留めようと思ってちらりと新入りの方を見た。
唖然とした。言葉も何もでなかった。落としたかごも気にならないくらい新入りの姿に驚愕した。

「クズ野郎ねぇ…まあいいけどよ。俺は腹が減った」

懐かしい声、変わらない口調。だけれどかつてのオーラのある感じはなく、なんというか…落ちぶれた感じが見受けられる。それはボロボロになった服に不均等に生えた髭なんかの所為じゃなく、以前とは違いなんの光も映さない目や醸し出す暗い雰囲気の所為かもしれない。

「はっ新入りなら食事当番手伝えってんだ。ほらあそこのガキんとこいけよう」

ボスに蹴っ飛ばされ、悪態をつきながら私のところへ歩いてきた。我が王が生きていた。そして私のところへ来る。急なことなのでどうしたらいいかわからず固まっていた。
目が合うが何の反応もない。近くまで来て、
「これを拾うのはしたっぱの仕事か?」と私が落とした野菜を拾いあげ、けだるそうに聞いてきたのもお構いなしに、我が王の無事なお姿に溜まらずわっと抱きついた。
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