Giobbe


※プロシュート死亡







「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」

小さい頃両親が亡くなった時、祖父母がそうしきりに繰り返していた。意味は「わが神、わが神、なぜ私をお見捨てになったのですか」らしい。その祖父母が数年後に亡くなった時、私は別にそれを唱えようと思わなかった。ただ両親が亡くなった時よりも涙を多く流した。
身寄りがなくなり、ギャング組織の暗殺チームに身を落とした時、仕事の前には教会に立ち寄り、「お願いです、神さま」と祈り、無事に仕事を終えた後では「感謝します、神さま」と信仰をささげた。私を助けてくれる存在はもう神さましかいないから必死だった。

「ナマエ、愛してる」

「私もよ。心から愛してる、私のプロシュート」

そんな私にも神さま以外によりどころが出来た。同じチームのプロシュートが常に私を気にかけてくれる家族のような存在になった。彼を愛したその日から、彼自体が私の生きる目的になった。
それでも常に信仰を神に捧げ続け、教会で式を挙げてから彼と交わった。私は誘惑に負けず、常に神を信じ、愛し続けた。
なのに、神は再び私から愛する人を奪った。

「プロシュート、いやぁっ……!どうして、どうして……!」

彼を見つけた時にはもう遅かった。舂く夕空の下、列車の側で亡くなっていた。
また愛する人が神に奪われた。私の運命で、最愛の人が神に殺された。
今まで神さまは人生で私に辛く、難しい試練を与え続けた。それでも私は立ち上がって神を信じ続けた。神を愛していたからだ。それなのに、この仕打ちだ。

「エリ・エリ・レマ・サバクタニ」

ヨブにはなれなかった私は口の中で叫びの言葉を繰り返し、神に裏切られた大事な人たちへの手向けに神さまの家を燃やした。

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