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ついさっき別れたばかりのように
再開された一年振りの会話
たった今
あたしの舌は
ストロベリーチョコの寝そべるベッドになった
ダッフルのポケットに忍ばせている
イヤホンを着けて校門を出る
きらきらと白銀の地が光るのは
雪が太陽の恋人だから
果てしなく赤いランプが煌々と
何処にも行けない歩道橋の上
純愛だなんだとやかましい声で
叫ばないでほしい午後三時
キャンディもチョコレートも
本来は一人の舌で楽しむものだ
死にたい
と歩道橋からふと思う
くらいには平和らしい10時
カルガモが列を作って泳いでく
黙って見てた名もない私
寝る前にサイダーを呑むせいなのか
人魚姫の夢で起きるのは
銀杏色のカーペットを踏んでゆく
ちょっぴり贅沢な秋の午後
2016.07.02
ALICE+