今日は高校の同窓会だ。みんながどう変わったのか、結婚したのか、職業はなんなのかが気になるところである。

私はまだ独身だけど、25歳だから焦る必要も無いよね。

同窓会の場所である料亭に着くと、広間に案内された。私は中に足を踏み入れる。

すると、高校時代からまったく変わっていない面々が目に入る。私はあっ という間に囲まれて、みんなから口々に「変わってない!」と言われてしまった。だから私も「みんなもね!」と告げる。すると笑いが巻き起こった。

本当に変わってないや、この感じ。

「お!宮地!」

突然そんな声がして、私は慌てて声の方を向く。そこには三年間思い続けた宮地くんの姿が。

全然、変わってない。

むしろ、変わってなさすぎ。相変わらず童顔だし、みんなに話しかけられた後の反応も一緒だ。

三年間で思いを告げることは出来なかったけど、今でもやっぱり好きだなーなんて思っちゃう。まるで学生のころに戻ったかのようだ。

「お前社会人のバスケチーム入ってるんだっけ?」
「まぁ」
「がんばれよー」
「言われなくても頑張ってるって」

そっか、宮地くんはまだバスケをやっているんだ。バスケをやってた宮地くんは飛びきりかっこよかったなー。

「あ」

じーっ と彼を見ていると、視線がぶつかった。逸らしかけたけど、それもなんだか失礼だと思って手を振る。すると、宮地くんがこちらに歩いてきた。

「苗字?」
「うん、そうだよ宮地くん」

覚えていてくれたのが少し嬉しかった。
相変わらず長身な彼を見上げる。そうしていると私は耐えられなくて、つい漏らしてしまった。

「学生のころ、ずっと宮地くんが好きだったんだよね、私」
「は?」

実をいうと、まだ少しだけ思っている。未練がましく思われたくないから、私は咄嗟に学生のころ と言った。それでもまぁ、嘘じゃない。

「好き?」
「うん」

宮地くんを見つめていると、彼の顔がみるみる赤くなっていった。あれ?意外と大ダメージ?

「お、俺も好きだったんだけど……」

ぼそりとそんな声が聞こえ、私は顔を上げる。え?今なんて言ったの?

「す、き?」

確認するように聞けば、宮地くんはゆっくりと浅く頷いた。

頭を整理しようした瞬間に、周りから野次のような歓声が飛んでくる。私は声の方に首を回した。

「知らなかったのは本人だけだよ!」
「俺らずっと応援してたんだぞー!」
「今ごろかよ!」

え!?周りのみんなは気付いていたってこと!? 驚いて宮地くんを見上げれば、腕を掴まれた。

「宮地くん!?」

そのまま広間の扉に向かっていく。一体なんだろうと思っていると、宮地くんが振り返った。それは、私にではなく、広間にいるみんなにだ。

「今決着着けてくるから、騒ぐんじゃねぇよ!騒いだら轢くぞ!」

決着ってどういうこと!!?? ていうか、久し振りに「轢くぞ」を聞いたんだけど! じゃなくて、決着!? 「轢くぞ」ってまだ言ってたんだね!

頭の中が混乱の余りグルグルしだしたが、私ははっ とする。

こうなったら、私も決着を着けないと!

三年間ひた隠し(本人以外にはバレていたが)にしていたこの思いに決着を。