そして、いきなり川の水があふれたかと思うと、子どもたちは水に飲み込まれてしまった。
「ホタル…ホタル…」
目が覚めたホタルの目に飛び込んできたのはどこまでも広がる密林と、
不思議な生き物。
「ん…、え…!?」
「久しぶり!ホタル!!!」
「あなた、どこかで…」
「やぁねえ、忘れたの?ムンモンよ!」
「ムンモン………?も、もしかして―――――」
ホタルが思い出そうとすると、タケルとヤマトがやってきた。
「ホタルちゃん!」
「きゃあ!って、タケルくんにタケルくんのお兄さん」
「ヤマトでいいよ」
「それじゃあ、ヤマトさん…」
「ああ」
タケルは辺りをキョロキョロ見回して不思議な生き物に話しかける。
「ねえトコモン。太一さん達知らない?」
「ヤマトさんもタケルくんも、ムンモン連れてる…」
ホタルには、不思議な生物がみんなムンモンに見えて仕方がなかった。
「向こうにいるよ!ついてきて!」
タケルは駆け足でトコモンを追いかけて仲間の元へ向かう。
ホタルは更にタケルとヤマトの後を追おうとするが、咳がこみ上げてうまく走れない。
「はぁ、はぁ。ゴホッゴホッ」
「ホタルちゃん、オレの背中におぶさって」
「え…!でも!」
「いいから!」
「…うん!ありがとう…ゲホッ」
「つらい?ホタル」
「ムンモン…。お薬、お母さんが渡してくれたから、ソレ飲めば大丈夫だよ」
「つらかったら言うんだぞ」
「うん、ヤマトさん」
「あーあ!ボクがお兄ちゃんくらい大きかったらな」
「そしたらホタルちゃんも同じ背の高さだろ」
「だったらボク、ホタルちゃんをお姫様抱っこできるね!」
「タケル…あはは」
ヤマトはホタルにゾッコンなタケルに、呆れたように笑った。
太一達と合流したヤマト、タケル、ホタル。なんと太一達もヤマト達と同じような不思議生物と行動していた。
本当に、彼らは一体何なのだろうか。

「ヤマト!!お前も…」
「太一!!みんないたのか!?」
「いや、お前の持ってるソレ…」
「ああ、コイツは…」
「ボク、ツノモンです…」
「トコモォン!!」
「ホタルちゃんのは?」
空に尋ねられると、ホタルは挙動不審に目を泳がせた。
「あの、えっと…その、眼が覚めたらいきなりいて…」
「ムンモンよ!」

「うわ〜〜〜〜ッ!!!」
「丈!!!」
「みんな助けてくれー!!!変なやつに追われて…」
「変なヤツじゃないよ、プカモンだよぉ!!」
「わ〜〜〜ッ!!…あ?な、な…!?何だ、コイツら…一体」

「「「『ボクたち―――デジタルモンスター!!!』」」」

「デジタルモンスター!?」

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