「なぁ、なまえって好きなヤツとか居るん?」
『え?何いきなり?』
「いきなりちゃうねん。俺ずっと思とってん。」
好きなヤツって言われても本人に貴方です。なんてとんでもないけど言えない。
『侑は?好きな子居るん?』
「今聞いてんの俺やねん、お前が言わな俺も絶対教えん!」
って謎の意地の張り合い。待って?居らんって言わんって事は侑好きな子居るんかな…?
「なんやねん。急に静かになって…、ってなんちゅー顔してんねん。」
『え?』
「え?や、あらへん!!なんでお前そんな泣きそうな顔してんねん。そんなに俺に好きなヤツ教えるん嫌なんか?」
少し困ったような顔で見てくる侑。困らせたい訳じゃない。でも侑の好きな子の名前知ってしまったら、今まで通り接することが出来なくなる気がするから…。何も言わないあたしに、あ。そうかって言ったかと思うと
「お前や」
『なにが?』
「だから、俺の好きなヤツお前や。俺が好きなヤツ言わんから泣きそうになってたんやろ?」
お前俺の事そんな好きやったんかって嬉しそうに笑ってる侑を見て何とも言えない気持ちになる。あたしってそんなに分かりやすいのかな?
「今日から幼馴染やなくて、彼女やな」
って言いながら頭を撫でてくれる侑は今までで1番優しかったと思う。