両片思いの幼馴染ちゃんとお誕生日
『消太ぁああ!お誕生日おめでとう』
にこにこと嬉しそうにケーキ持ってくるね!と、パタパタとキッチンへ消えていく幼馴染ちゃん。もう何回目になるだろうか。こうやってあたしが消太のお誕生日を祝っているのは。あと何回こうして消太のお誕生日を祝えるのだろうか。あたしはずっと消太が好き。でも消太の気持ちは分からない。お互い今まで彼氏も彼女も居たし知っている。けれど運良くって言っていいのか分からないけれど今まで消太の誕生日はいつだって彼女さんが居ない時期だったからあたしも一緒にお祝い出来た。でもいつ消太が結婚とかするか分からないしいつかは直接お祝い出来なくなると思うと寂しくなった。でもあたしの気持ちを伝えるのはとても怖い。今の関係を壊したくなくて長年片想いを拗らせている。
『お待たせ~』
電気を消してロウソクに火をつけてケーキを持っていく。
「ロウソク多くないか?」
『んーん。ちゃんと30本あるよ?』
「この歳になるとロウソク立てても数字のやつだろ」
とふんわり笑う消太に思わず見とれちゃう。
『あえてだよ!あ!え!て!いっぱいロウソクある方がいいじゃん!ふーってする時いっぱい願い事出来るよ!』
「ロウソクの数だけ願い事出来るなんて聞いた事ないけどな。それに30個も願い事ないよ」
『消太はほんと欲無いなぁ』
って頬を膨らませて言うあたしに
「俺は願い事1つしか無いからあとはお前が願っていいぞ」
って言うからびっくり。
『ほんとに1つしか無いの?5個くらい願っても罰当たらないよ?』
無欲すぎてびっくりする。
『じゃあ一緒にふーしよう!』
と一緒にロウソクの灯を消し願い事をする。
(「こいつがいつまでも笑って居られますように」)
(『消太がこれから先も幸せで居られますように』)
火を消したロウソクをケーキから抜くと30個の穴・・・ 。それを2人で顔を見合わせて笑い合い。
「不格好だな。来年からは数字のロウソクにして2人で1本づつ願い事しようか」
来年も祝わせてくれるみたいでついつい嬉しくなる。
「あとケーキもホールじゃなくて小さいのでいい。残るだろ」
『そうだね。穴ぼこだし』
あたしがくすくす笑っているとくしゃりと頭を撫でられ
「毎年祝ってくれてありがとな」
『こちらこそ毎年祝わせてくれてありがとう』
いつまで祝えるのか分からない関係。来年も気持ちを隠して君を祝うよ