ある晴れた日の朝の歌声
輝き笑う暁の日
夜へと続く涙降る雨音
宵へと消える命の歌
愛しさ忘れ糸を払い
半分に切り損ねた
遠き
遺された者は何を
雨よ
大地に置き去りの
洗え洗えよ 最後の糸よ
この糸結ぶ手はどこにある?
はぐれ ほつれ 横たわる命
約束は今果たせるだろうか
「わからぬ」「わからぬ」耳を塞ぐ
手を伸ばし伸ばしてもすり抜ける
風が熱が空へ舞い上げる
糸よ孤独を選ぶのか
この手に触れて色づけよ
雨よ雨天 五月雨の
涙に
心の雨よ 止めよ止め止め
晴れへと導く虹を掲げよ
命よ叫べ
糸が二度と迷わぬように
糸よ心よ 桜の下で
解けぬように絆を結び
暁はすぐそこに在る
平成25年4月