シンドリアにてA


・アリババの場合

「ユキっ!」
「ん?アリババくん、どうしましたぁ?」
「あ、ああああのさ!この間の事なんだけど…」
「この間ー?」
「その…チョコレート、くれただろ?」
「はいぃ。」
「その、嬉しかったから!これ!」
「あ、菜の花。」
「その、すげえキレイ系な色だったから…」
「ふふ、ありがとうございますぅ。さっきアラジンくんとモルジアナちゃんからも貰ったんですよぉ。」
「へ!?あ、そうなのか?(被ったぁあ!?まじでか!)」
「お部屋に飾らせて貰いますねぇ。」
「あ、ああ!」



・シャルルカンの場合

「お、いたいた。ユキー。」
「シャルルカンくん」
「ほらよ。」
「開けてもいいですかぁ?」
「ああ、いいぜ。」
「(ガサガサ)…お。可愛いー。」
「だろ?ユキに似合うんじゃないかと思ってな。」
「さすがシャルルカンくん。愛想振りまいてるだけのシンさんとは違いますねぇ。」
「王サマなんかやらかしたのか?」
「いえ、まあ。高そうなものくれましたよぉ。」
「へぇ?」
「絶対付けないですけどねぇ。」
「(どんなの貰ったんだ…?)」



・マスルールの場合

「ユキさんコレあげます。」
「?なんですかぁコレ。木の実?」
「まだ見たことないっスよね?コレ森にしか実ってなくて、殻が滅茶苦茶硬いから食用としては市場にまわってないんス。」
「硬ーい。象が乗っても大丈夫!ってヤツですねぇ。」
「ナイフも通らないんで此処をこうす…」
スパッ
「…」
「お、開いた。味は…!美味しいですねぇ。」
「…」
「これは色々使えるかもぉ。ありがとうございますぅ。」
「…いえ。今度生えてるところまで案内しますよ。」
「わぁい。お願いしまぁす。」
「…ス。」



・ジャーファルの場合

「ユキ」
「ジャーファルくんこんばんはぁ。」
「こんばんは。お疲れ様です。」
「お疲れ様ですぅ。」
「今日はホワイトデー、ですよね?」
「あーはい。皆キチンと覚えていたみたいで色々貰っちゃいましたぁ。」
「ふふ、皆嬉しかったんですよ。勿論、私もですがね。」
「へへ。なら良かったですぅ。」
「…ユキ、」
「はいぃ。」
「近い内、食事に行きませんか?」
「食事ですかぁ?」
「ええ。チョコレートのお返しといってはなんですが。」
「わぁ、嬉しいですぅ。私実は余りシンドリアの料理食べて無いんですよぉ。」
「そうなんですか?それは申し訳ありません。近い内休みの調整しますので。」
「わぁい、ありがとうございますぅ。」
「私も楽しみにしてますね。」



煌帝国にて
・ジュダルの場合

「(ソワソワ)ババァにホワイトデーの事は教わったけど、俺シンドリアに行ったほうがいいんだろうか。…いやでも、なんか催促してるみてぇになっちまうよな。だけど…」
「ジュダルちゃーん。」
「んだよババァ、うるせーな!」
「ジュダルちゃんに荷物が届いてたわよぉ。」
「荷物ぅ?」
「『シンドリア』のぉ『ユキ』って人からねぇ。」
「ユキ!?」
バッ!!
「…」
「なぁに?何が入ってたのぉ?」
「…」
「あらぁ、ケーキかしらぁ?なになに…食べ方と保存方法…へぇ、日持ちするのねぇ。」
「…」
「美味しそうね…ジュダルちゃん?」
「…」
「ジュダルちゃん?ジュダルちゃーん?」



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