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▼【もしもの話】(実写)

◇ジャズ

「もしもを考えたことはないの?」
「例えば?」

ジャズの隣に座った彼女は悩ましげに表情を変えた。

「もしもオートボットとディセプティコンが戦争を始めなかったら…とか」
「他には?」
「もしもサイバトロン星で決着がついていたらとか」
「他には?」

ジャズは繰り返した。彼女も答える。

「もしも貴方と私が出会わなかったらとか」
「…他には?」
「もしも貴方が人間だったらとか」
「……………」
「もしも貴方が生きていたらとか」
「………………」

いつの間にか止んでしまったジャズの声。彼女は困ったような表情をした。

「そんな顔をしないで。ジャズ。『もしも』の話よ」
「その『もしも』をどれだけ考えても俺がお嬢ちゃんの元に帰れる訳じゃあないだろ」
「それもそうね」

ジャズは立ち上がる。
彼女は「どこに行くの?」と声をかけた。彼は「オールスパークの元に」と答えた。

「私も、60年とかその辺でそっちに行くから、待っててくれる?」
「もちろん。俺達は何万年も生きてるんだ。60年くらい待つのはお安い御用さ」

(お互いに泣いたりはしなかった)

(笑顔に救われるだなんて信じていなかった。その時までは)

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