▼【年上。】(drrr)
◇静雄「静雄先輩! 私、静雄先輩が好きです!」
「君、また来たの? シズちゃん、いい加減OKしてあげなよ。シズちゃんを好いてくれるこんな貴重な女の子、他にいないよ?」
「うっせぇよ臨也!」
飛んできた拳を笑顔のまま避ける俺。シズちゃんは苛々してるけど、この子の前では派手に暴れたりしないから楽。
くりくりの目をした小さな彼女は最近シズちゃんによく引っ付いてきている一つ下の後輩。
何がいいのかシズちゃんに会う度告白している物好きだ。
諦めの悪さだけは取り柄なのに、今日は少し違うみたい。
「……静雄先輩、やっぱり私が年下だから駄目なんですか…?」
「あ?」
「新羅先輩が『静雄は年上がタイプみたいだから』って言ってたから…」
あ。シズちゃんのこめかみに青筋。本当に人類って青筋が浮かぶんだ。
あと、新羅は明日死亡フラグかな?
彼女は少し淋しそうな顔をしてシズちゃんを見上げていた。
シズちゃんがたじたじになっているのがいい気味。
だけど、彼女は次に満面の笑みを浮かべた。
「じゃあ、静雄先輩待っていて下さい!
静雄先輩が今2年生だから、私が3年生になったら私が年上になりますよ!!」
うっわ、頭悪い発想。
君が3年になってもならなくてもシズちゃんとの歳の差は絶対に変わらないでしょう。
というか諦めが悪すぎる。
傍観する俺が呆れてシズちゃんを見ると、シズちゃんの耳が少し赤くなっていた。
きっと見上げている彼女の笑顔が可愛かったから、ね。
今のできっとシズちゃん落ちたよ?
何だ。馬鹿同士お似合いじゃん。つまらないの。
(笑顔を浮かべる君が見たくて大嫌いなシズちゃんの側にいたということは内緒)