※謎時空
「ベッソーに?私も行っていいの?」
いいよ。とラッセルは頷いた。その横ではタバサがほら言っただろうと自分事のように胸を張っている。
「俺もこないだ呼んでもらったんだけどさ、島自体も結構広いんだぜ」
だから、な?と眉を下げて見つめられてしまうとその顔に弱い私の答えなど決まったようなものである。珍しいことにラッセルまでもが彼自身からナマエもおいでよと見上げてくるものだから、白旗を上げるほかなかった。
「もー、お手伝いは本当に期待しないでよね。それでもいいなら」
うん。と頷いたラッセルは、私たち以外にも誰か連れていく気のようでさっさと声をかけに行ってしまった。表情は相変わらずほとんど変わらないし、あまりにあっさりとしたその反応に困惑するがどうやら喜んでくれているらしい。
「何かあったらよろしくね」
「何もないとは思うけどな。ま、任せとけ」
何故か私の同行を誰よりも喜んでいるタバサにそう釘を刺せば、そんな頼もしい返事と100%の笑顔が返ってきた。すり、と彼の手が何かを請うように頬を撫でてゆく。ゆっくりと近づいてくる顔にやれやれと呆れるポーズだけして、そっと目を閉じればすぐに唇が降ってくる。
ふふ、と笑いが零れた。ベッソー自体はわりと楽しみでもあったので。