はるがすみ
[二]倉庫
マイネ(オルエド)
「オルフェー。おーい。いないのかー?オルフェー!」
エドヴァルドは反応のない室内に首を捻りながらもドアを開いた。
「悪い。忙しかっ、ん・・・!」
「・・・・・・遅かったか。行ってしまったな」
「何?いきなり何なんだ」
ドアを開けた途端に腕を引っ張り口を塞いできたオルフェにエドヴァルドは抗議する。
「窓辺に小鳥が止まっていた。大人しいやつだったのでな、絵を書いていたのだが」
「・・・俺が大声出して脅かしちまったってわけか」
「静かにしてもらおうと思ったのだ。けれど遅かった」
そういうことならば自分にも否があった。とはいえ。
「だからってお前、あれはないだろう。廊下から丸見えだったじゃないか!」
「咄嗟の判断だ」
「咄嗟に思い付くならもっとマシな方法にしてくれ・・・。けど悪かったな。せっかくのチャンスを逃がしてしまって」
「いや、構わない。あの小鳥は逃げたが、代わりに私の愛しい小鳥がやってきたからな」
「愛しい小鳥・・・?お前トリなんか飼ってたっけ?」
「そうではない。・・・いや、そうだな、確かに捕まえていないと何処かに行ってしまいそうな、私には眩しすぎる羽を持った小鳥だ」
「?何を言ってるんだ?ま、いいや。それよりオルフェ。遠乗りに行かないか。今日は天気も馬逹の機嫌も良い。ずーっと部屋に籠ってちゃ勿体ないぜ!」
「そうだな。付き合おう。勝手に離れていかないようしっかり見ていないといけないからな」
「何だ、ペットも連れて行くのか?」
「そうではない。が、そうでもある」
「さっきからどうしたんだ?意味が解らない!全く・・・ほら、オルフェ。一人で笑ってないで早く行くぞ!もたもたしてたら置いていくからな」
「あぁ。案ずるな、離しはしないさ」
初:2010.4.23
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