はるがすみ
[二]倉庫
Blue sky(PP/佐狡)
――なぁ、狡噛。お前青空見たことあるか?
は?空?…晴れの日は大抵見てるが。
そうじゃねぇよ。心の青空ってやつだ。
こころ?
あぁ。めちゃくちゃウマいもん食った後とか、すげぇ嬉しいことがあった時とか、他人から見たら小さいことだろうが、なんだっていいんだ。自分にとって良いことがあった時の空は、例え曇ってたって青く見えるだろ。
……さっぱりわからん。気分が良くなってサイコパスの数値が改善されるってことか?
んな機械的ことじゃないんだよ。人としての気持ち、自分の心が晴れるんだ。
…よくはわからない、が、わかる気も、する。
ははっ。ま、お前ならそのうちにわかるだろ。そんで、これからはその青空をいっぱい探せよ。お前には絶対に似合うから。…できれば、俺の分まで、な――
*
あの時の佐々山が言ったことは、今でも記憶に残っている。
佐々山と一緒に過ごす間に、これがあいつの言う青空なのだろうと思えることも何度かあった。
その意味を考えたら嬉しくて、でも恥ずかしくて。ただどうしても佐々山には伝えかった。青空が見えた、と。
だがそれを伝える前にあいつがいなくなった。
佐々山がいなくなってから俺が見る空には夜だけが広がっていた。
光を失った空は明けても輝きを持つことはなく、いつか見た綺麗な青も段々と記憶から薄れていった。
そして、今。
暗闇の昼を越えて、ぼんやりとだが、空の青さを思い出したんだ。
まだ分厚い雲に覆われてはいるけれど、もう少し…もう少ししたら、お前がくれた青空を再び見れる気がするんだ。
この雲の向こうにきっとお前は居てくれているんだろう?
なら、あと少しだけ待っていてくれ。
この雲を晴らして、必ずもう一度、お前に会いに行くから。
初:ぴくしぶ掲載2014.3.26
みつるの日に書いたもの。
佐々山さんは狡噛さんにいい意味でとり憑いていてほしいです。
劇場版も見終わった今となってはそうなると、槙島さんもとり憑いてるから狡噛さん肩こっちゃう
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