日々を楽しむスパイス


俺は辛いものが好き。
でも別に、ただ辛ければいいってわけじゃないべ?

一口に“辛い”って言っても色々あってな。

例えば朝はあっさり山葵醤油でサラダを美味しく頂いて。
昼はカレーパンで鋭気を養い。
部活後の夜は豚キムチでしっかりと栄養補給。
そんな風に手を変え品を変えしたら、辛味にだって違いがあることに気付くべー。
辛いのが別に好きじゃないって人も、刺身を食べるときは山葵醤油だったり、ラーメンに塩コショウとかラー油入れたり、するべ?
普通に食べても美味しいけど、ピリッと一つ味を締めることで、その料理が本来もつ旨みがよりしっかり伝わってくるんだ。

どこかぼんやりした日常が、それを加えるだけで色鮮やかに引き立つ。
その量が多いか少ないか、それだけだべ。

ま、俺は刺激が多いほうがいいと思う派ってことだよ!
だってそうだろ?
君に会える回数は、少ないより多いほうがずっといい。
・・・ま、刺激が強すぎてちょっと処理しきれないときとか、真っ赤になる顔を手で扇いで冷ますことになるんだけど。
それでも会えないときは、つい目が探しちゃうんだよな。
我ながら中毒気味だなって、自嘲しちゃうときもそりゃあある。
でも、やっぱり会えれば気分は高揚するし、皆に呆れられながらも手はついつい伸びちゃうんだべー。

だから、君は俺のスパイス。
かかるのが料理か、日常かなだけの違い。

中毒上等。
離れられなくなっちゃったんなら、離れるのなんて諦めてさ。

舌が可笑しくなるくらい、君とスパイスを。



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