これはてすと





ピピピ、無機質な機械音が未だ目覚めない脳に浸透していく。
土浦光は布団に顔を填め、もそもそと身動ぎをすれば、手だけをそこから出して、鳴り響く目覚まし時計のボタンを探るのであった。

カチリ、とボタンの押す音が鳴れば同時に鳴り響いていた機械音はピタリと止み、土浦光は数秒ボタンを押したまま身動きせずにいたかと思えば、ゆっくりとした動作で身体を起こした。