ネタ帳vol.3

2025年ネタ帳127:君僕主+勝利の女神

08/12 16:17 
そりゃあそうなるというか、こうなるのはお見通しというか。別にどうこうしたいわけではないが、男性陣は指揮官に組み込まれていて、七志くんはそりゃあ中央政府しつつ中央政府の情報をうまく扱っている。ナマエちゃんこそ指揮官では?と思ったが、男性と決まっているらしく、アウターリムと呼ばれる無法地帯にいる。まぁそこでも彼女を慕う人達は増えているし、私は私でまぁ稼ぎ口は色々あるわけである。さて、そんな中で一番新人のセツくんがガルル状態になるとどうなるか。私たちが集結する羽目になるのである。とりあえずガルル状態になっているセツくんは、ヘルプを聞いてきたナマエちゃんによって投げられーー意識を落とした。その瞬間、もう一人の新米指揮官とニケから敵意が向いたが、彼女は彼から銃火器を離しつつーー気絶させただけだ、と淡々と告げた。
「この坊のニケは誰だ?」
「答える義理はあるのか?」
ナマエちゃんの問いかけに、新米くんはそう答える。まぁ七志くんが誰それと指を刺したが。
「七志さん」
「そいつは敵じゃない。セツが手をつけられなくなった時に指導する女だ」
その発言に私たちはちょっと笑う。いや仕方ない。それに付け加えて、ニケじゃない、と彼は続けた。
「武器をおろせ」
「別にいい。目の前で指揮官がやられたんだからそうなるのは仕方ない。何があった?」
「恐らく不意打ちを受けた。俺もオペレーターにヘルプを聞いて来ただけだ。普段の余裕がなくなってああだろ。そっちの新米は知ってるだろうけどな」
七志くんはそう言って水蒸気のタバコに火をつける動作をしーーナマエちゃんに渡す。新米くんはナマエちゃんと私を見る。何処の誰、と聞こうとした時にイケオジがきたが。誰だこのイケオジ。彼はナマエちゃんをみて、些か眉間に皺をよせた。
「プリーズラグ?なぜお前がここに?」
「久しぶりだな、時計兎くん?この坊のトラウマが発動されたから呼ばれた」
ナマエちゃんもまた水蒸気のタバコに火をつけた。そうして揶揄うように口を開く。
「まだ時間はあるのか?」
「まだある」
「そうか。この坊、七篠預かりになるかと思ったが、お前預かりになるんだって?」
「ああ」
「流石に伏せさせたがーーこの坊は昔、小さい頃に誘拐されてーー天国の外側(我々のもと)で保護した経歴がある」
ナマエちゃんはそう言って彼らを見た。
「天国の外側?」
「アウターリムにある組織だ」
男性はそう答える。七志くんが答えた。
「捨てられた物たちが集まる、天国(アーク)でも地獄(アウターリム)でもない場所。ただ、どちらにも行き場所がない奴らが集まる場所……と言いつつ、ただの孤児院だ。アウターリムのな」
七志くんはそう言って肩をすくめた。
「お察しの通り、この坊は天国(アーク)から連れ攫われーー地獄(アウターリム)の内紛に参加せざるを得なくなりーー最終わたしのところに流れ着いた。だから当然銃火器を扱える。が、あちらの人間は刃物を持つことも多い。その坊の本領は刃物だが……まぁそれは置いておいて。いつもはヘラヘラしているが、追い込まれると記憶が蘇ってコレはああなる」
ナマエちゃんはそう言ってペシペシと気絶している七志くんの頭を叩いた。
「その頃の癖である身も蓋もない突撃作戦はやめろと釘を刺したが、コレは何をするにも器用な七志や部隊を率いることになれてるヘイティやミシロとは違って指揮官向きじゃない。戦闘特化だ」
ナマエちゃんの評価笑う。
「そもそもミシロは輸送作戦向けだと伝えたはずだが」
「わかってはいるが、使える人間が少ない」
「ある程度指揮官をまとめて配置したらどうなんだ。ろくな教育もせずに野放しにして。私達を教育機関に使うな、アンダーソン」
ナマエちゃんは苦々しくそう告げる。アンダーソンと呼ばれた男性は「あぁなるほどその手があったか」と気づいたように告げーーナマエちゃんは渋い顔をしたが。
「驚いたな、知り合いか?」
「この時計兎さんはたまに鉢合わせる」
「時計兎?」
「いつも時間に追われている」
ナマエちゃんの言葉に、なるほどなぁ、と理解する。だから時間は大丈夫なのかと聞いているらしい。しかし、ニケ達はイマイチピンときていないようだ。彼はちらりと時計を見る。
「アンダーソン、東に注意しろ」
「東?」
「最近、あちら側で何か争いが起きる。内紛とは恐らくは言い切れないが、天国からの砲撃ではない。何かわかれば伝えるが、今はそれ以上いうことはない」
ナマエちゃんはそう言ってひらりと手を振る。彼はわかった,と頷く。
「時間があれば食事でも,と言いたかったが。こちらはうまくやっておく」
「ありがとう」
彼は新米くんに敵じゃないことを告げる。そのまま彼は立ち去った。
「姉御、姉御、たらしすぎると内戦勃発するぜ」
「よく喋る椅子だ」
「お前はしばらく座禅しろ。更迭されるぞ」
「姉御が奪還作戦立ててくれるから余裕」
「そうならないようにしろと言ってる。いいか、指揮官は隊長では決してない。無茶をすれば部下に危険が及ぶんだぞ。指揮官が死ねばパニックに陥るんだ。指揮官が先頭に加わっても補助程度で考えろ」
「嫌だって慣れてるし火力こそ正ぎっ……!!いたい!!あねご!!!いたい!!!いたい!!!」
「お前の戦い方が問題なんだ、馬鹿。お前は指揮官じゃなく小隊長だ」
「いーたーいーー!!!」
「いつもセツが世話になってるな。この小隊長を上手く使え。この子は指揮官向けじゃない。少人数を率いる別働の隊長あたりが向いてる」



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