ケイトと、ササの、赤崎妹の心配 




「おい、ケイト」
「どうした? ササ」
「あれ、三上先輩じゃね?」

ササが指差した方向を見る。
すると、よく知った人がいた。
老けたな、何て思うのは最後にあの人に会ったのが俺達が中2、向こうが中3の時だからか。
アイツは、ナツと、会わせちゃいけない。
アイツはサイテーな事をした。
プレイヤーとして、先輩として、1人の人間として。
俺はため息をつくと、口を開く。

「……マジかよ……何時か当たるかもとは思ってたけどな、今日か」
「……ナツは?」
「今、ユキ達とドリンク作ってる。試合、出ると思うか?」
「あ? ――……出ねぇと思う。つうか、ベンチとかメンバーになってたら、」
「ナツが気づくな、」
「……黙っとくか」
「けど、もし、会ったら――」

「なにしてんのー? 二人とも」

不意に後ろから話しかけられ、ササと二人でビックリする。
振り向くとナツがいた。
ややこしいときに、とササが呟いたのが聞こえた。
俺もそう思ったので、小さく、同感、と呟く。
ナツは俺達が何故驚いたのかを考えているみたいだ。

何? 私に聞かれちゃ、ダメな相談?
あのこ可愛いよな、胸でけぇ、とかいうあの話? なら、可愛いこドコだよ、私も見たい。

……何かナツの心の声が聞こえてきた気がした。
こんなムサい集団に、可愛いこがいたらそりゃ、見るだろうけど、生憎そんな話じゃない。

「……可愛い女の子どこ? ムサい人ばっかじゃん」
「ナツ、何か変な勘違いしてないか?」
「へ? 男二人で一点見つめてるからさ、可愛い女の子が……」

ほら、俺の想像、当たった!
何て思ってたら、一点を見つめてナツはフリーズ。
ヤバい、これはヤバい。

「おい、ナツ?」
「あ、……、………………、」
「……ナツ?」

近くにいたシグマが、ナツのおかしな様子を読みとったのか、「……ロッカーいこう」と手を引いた。俺もササもそれに続く。
シグマはナツと会ったのは高校からだから、アイツのことを知らない。
もしかしたら、医者見習い(つーか、医学生?)として、ナツの顔色が急変したのを読みとったのかもしれない。

「……ケイト、ナツが再起不能なったらどうするんだ?」
「作戦は昨日言ってたのと同じだろ、多分。指揮とか交代枠は、」
「アズに任せる?」
「それしかないな、」
「何の話してんの、二人とも」

後ろから、ユキの声が聞こえたので振り向く。

「何話してんのか知らんけど、アズ、今日スタメンやで? 俺と交代で」
「!」
「ん? シグマ、ナツ、どうかしたん?」
「……わからない、いきなり、こうなった」
「ナツー? 大丈夫かー?」
「……ユキ、」
「何?」
「真剣な話、お前指揮とれるか?」
「は?」


ケイトと、ササの、赤崎妹の心配
(それ、どういう意味なん、)
これは、俺達が知る彼女の、傷

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SQUELCH!!