目覚めることのない眠りであったはずなのに、私は緩やかに目をさました。ああ、またかと思ったのは二度目だからだろう。つながれたチューブ、機械が私の心音を告げている。私が目覚めたことに周りは大きくざわめくのも変わらない。バタバタと駆け込んできた医者や看護師、そんな人の中にぼんやりといたその人を見る。養父といわれる立場の人が私を見下ろした。相も変わらず灰色が目立つその人はそっと私の髪をすく。

「君にあんな終わり方は似合わない。君もまた誰かの物語の主人公なのだから、幸せな人生を歩まなければならない」

 彼はそう言って頬を撫でる。バタバタと誰かが走ってきて、看護師を駆け分けて誰かが駆けてきて――邪魔だと押し戻された。ガラスにへばりつくようにこちらを見たその人を見て私は目を見開く。彼もまた、目を見開いて私を見た。泣きそうに、嬉しそうに。か細く彼を呼ぶ。

「君には三つの権利がある。さあ、願うんだ」

 その言葉に、私は――。


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