Mimic what one says(fin)
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街角のテレビで四人の死体が発見されたというニュースがながれている。被害者の中の一人の名はクライアントで間違いがない。彼は計画をこちらの指示その通りにやって見せたのだ。まぁ、流石にアクシデントは発生したがそれでも彼は落ち着いていた。
――今回の人形は優秀だった。慌てることもなく、淡々と行動をし、憎いものたちを、憎い自分を殺して見せたからである。探偵役がいないからという点もあるだろうが。
彼らは自殺か他殺か。憶測が憶測をよび、青年が犯人ではないかとされた時もあった。最初は青年の前科歴を昼間のワイドショーは伝えていたというのに、日を経つにつれて他の殺された人間の汚職が判明して話は変わっていく。そのたびに彼は『犯人』から遠ざかっていった。彼はあの頃も免罪だった、彼は彼らに虐待されていた、そして妹さえも虐待されていたのではないか。批判は全て他の者に向く。そして彼の死は自殺あるいは事故から、集団的な暴行未遂による他殺とされたという報道に変わっていた。
――思えば、哀れな青年である。彼にはずっと味方がいなかった。まぁ彼に味方が一人でもいれば、こちらの話など聞かなかったかもしれないが。彼が死んでから味方が増えたとて、そこに意味はない。死人に味方が増えても何ら変わらない。
いや、もしかしたら変わることはあるかもしれない。あの頃の青年に対して偏った報道をしたものは、あの父親に繋がりがあるものは、自殺だと思わない可能性はある。そうして恐らく一生怯えて生きるのだろう。今度は自分が殺されるのだと。彼とは違い、そこには永遠に救いなどない。
「まぁ、そんなことは私に関係はありませんが」
「え?」
「いえ、お気になさらず。では、計画を授けましょうか」
高遠はそう言って笑みを浮かべる。次の傀儡は成功作か、失敗作か。それは誰にもわからない。
(Mimic what one says/殺人者は模倣する)